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2014の投稿を表示しています

年末年始は電子カルテ停止

本日0時から1月2日お昼まで。 電子カルテシステム移行のため、電子カルテお休みです。 救急患者さんの、受け入れができるだけスムーズに行くように、紙伝票の準備を前もって行っています。 10人分、黙々と準備してくれた、脳卒中センタースタッフと、脳外科D先生、 ありがとうございました。 病棟看護師も、何年かぶりに(5年?7年?)に、看護カルテ等の記載を手書きでやっています。 こういう時は、ミスが起きやすいもの。 そのため、病院として、例年よりも入院中の患者さんは少なくなるように調整をしています。 しかし、救急患者さんは、こんな事情に関係なく、発生します。 当たり前。 粛々と、お仕事がんばりましょう。

MR CLEAN 脳血管内治療の有用性

2014 NEJM A Randomized Trial of Intraarterial Treatment for Acute Ischemic Stroke MR CLEANって、ミスター・クリーンと読んで良いようです。 New England Journal of Medicineのサイトでスライドショーを見ると、そう言っていました。 発症6時間以内で、前方循環の脳血管主管部閉塞のある患者を、 血管内治療+通常の治療 vs. 通常の治療 と、2群にわけて、脳血管内治療の有用性を検討した研究です。 ポイントはmechanical thrombectomy(ステント型デバイスによる血栓除去)がほとんどであるということ。 オランダの16施設で行われた研究。 血管内治療+通常の治療:233人 通常の治療:267人 血管内治療は233人(190人はステント型デバイス、2人はMerci (第一世代であるコークスクリュー型デバイス、1人は血栓破砕、1人は吸引、1人は施行できなかった) 患者背景。 心房細動が少ないのは、不思議です。 発作性心房細動の診断がおざなりになっているのではないかと想像します。 また、重要な事ですが、いずれのグループもtPA静注療法を受けた患者が90%程度います。 結果に直接的に関わることですが、閉塞血管は中大脳動脈水平部よりも近位部がほとんどです。 Primary outcome 90日後の予後(mRS)連続変数として利用 血管内治療+通常の治療群が良かった。 オッズ比:1.67 (95%信頼区間 1.21 - 2.30) Secondary outcome:  血管内治療+通常の治療群がよかった 90日後の予後 mRS 0-1 オッズ比 2.07 (95%信頼区間 1.07 - 4.02) mRS 0-2 オッズ比 2.16 (95%信頼区間 1.39 - 3.38) mRS 0-3 オッズ比 2.03 (95%信頼区間 1.36 - 3.03) NIHSS score 24時間後 2.3ポイント低い (95%信頼区間 1.0 - 3.5) NIHSS score 5-7日後または退院時 2.9ポイント低い (95%信頼区間 1.5

長崎大学病院脳神経内科ホームページ完成

ホームページが出来ました。 長崎大学病院脳神経内科ホームページ まだ、完全に完成はしていませんが、一応体裁は整っています。 もう少し、画像を増やして、見やすくしたいとは思っていますが、まだまだですね。 少しずつアップデートしていきます。 そして、まだ、ロゴができていない。 こちらも、じっくり考えます。 どうぞ、必要なときに、ホームページにお越しください。

薬剤溶出冠動脈ステント術後の抗血小板薬2剤。12カ月?30カ月?

薬剤溶出冠動脈ステント留置後12カ月経ったら、抗血小板薬は1剤にしましょう。 なぜなら出血のリスクが上がるから。 これまで、脳卒中診療医として、梅干しを3個いっぺんに口に入れたくらい、酸っぱくして言ってきました。 いや、3個は言い過ぎた。 いずれにせよ、そう言ってきました。 しかし、最近のNew England Journal of Medicineに、 「薬剤溶出冠動脈ステント留置後の抗血小板薬2剤は30カ月続けた方がいい。」 という論文が掲載されました。 Mauri et al NEJM 2014 Twelve or 30 Months of Dual Antiplatelet Therapy after Drug-Eluting Stents この論文を読んだ感想は、 「アスピリンがダメなだけで、アスピリンとチエノピリジン系薬剤のタッグがいいというわけではないのでは?」 ということ。 つまり、 「チエノピリジン系薬剤(クロピドグレルまたはプラスグレル)単剤を12カ月以降も続ければいいのでは?」 ということ。 読まれた皆様、いかがでしょうか? ・・・・・ 登録された患者さんは薬剤溶出冠動脈ステント留置後12カ月を大きな問題なく乗り越えた方。 つまり、薬剤溶出冠動脈ステント留置後12カ月間の間に、虚血性心疾患や中等度から重度の出血合併症がなく、また脳卒中もなかった人。 つまり、リスクが高い人はこの研究から除外されています。 これは、重要なポイントです。 5020人がアスピリン+チエノピリジン系薬剤。 4941人がアスピリン+プラセボ。 さらにもう一つのポイント。 登録された患者さんは、とにかく「でかい」 体重の平均が91.5kg。って、 こんな体重の人、日本人にはほとんどいません。 このことからも、この結果をそのまま日本人に当てはめるべきでないように思います。 結果: ステント血栓症は、アスピリン+チエノピリジン系薬剤群の方が少なかった。 19人(0.4%)  vs 65 (1.4%), ハザード比 0.29

Neurology 査読・・・。

またもや、Neurologyから査読依頼がきました。 実は、3回目。(1回目はこちら Neurologyから査読のお誘い 、 Neurologyに査読を提出したのです。 ) 2回目は、ちょっと忙しかったので、ごめんなさい、したら、 「その理由を述べなさい」 ということで、適当な理由を書かなければならず、ちょっとげんなり。 3回目は、私の論文に関連した内容だったので、引き受けました。 私の論文が引用されてなかったし・・・。 査読をたくさんしてきた先生にお聞きすると、どうも、1回引き受けると、その後、ダイレクトメールよろしく、頻繁に査読の依頼が来るらしいです。(その先生は100回以上Strokeの査読を引き受けたそうです。今は、断っているのでブラックリストに載っているだろうね。とのこと) 若いうちは、やっておくべきだろうと思い、当面は頑張っていきます。 確かに、勉強には、なります。 普通に論文を読むよりも数倍真剣に見るので、統計のやり方などを、吟味し、勉強することで、自分の次の論文に活かすことが出来ます。 頭がいい人には、いらないステップアップ法かもしれませんが、体で覚えるタイプの人には良い方法かもしれません。

口から食べられるなら、食べるべき。当たり前ですが、結構難しい。

脳卒中はチーム医療です。 リーダーである脳卒中診療医が患者さんの全体像を把握して、必要なスタッフに診療を依頼します。 今日は、元々パーキンソニズム(体が固くなってうごかしにくくなる)がある患者さんに脳梗塞が起こり、嚥下状態が悪くなったので歯科医のサポートをいただきました。 食べられるか、食べられないかではなく、 うまく食べられそうにないなら、どのくらいの食形態なら食べられるか。 当院では、看護師を中心に、多職種で、一人の患者さんの嚥下状態を考えています。 数年前は医師が中心でしたが、 患者さんの近くにいるのは看護師なので、 看護師が嚥下状態を把握することが重要で、有利です。 頼もしい限りです。

話題の脳震盪。競技復帰は段階的に。

羽生選手のこと 巷では、羽生選手が他選手と衝突後、しばらく立ち上がれないような状態であったにもかかわらず、強行出場したことが問題になっています。 そもそも脳振盪したかどうかわかりませんが(あの怪我を考えるとその可能性は否定できません)、脳震盪後の軽い頭部打撲でsecond impact syndromeといって、致死的な状態になることがあり、要注意です。 脳震盪後、もとの練習に戻る場合には段階を追って戻るべきであると言われています。 脳震盪をなめてはいけない 特に、お子さんがいらっしゃる皆様は、昔と違いますので、もう、根性とかそういうのと違いますので、知っておくべきこと良いと思います。

脳卒中の一次予防ガイドライン AHA/ASA -Guidelines for the primary prevention of stroke

American Heart Association/American Stroke Associationから脳卒中の一次予防ガイドラインが新しく出ていましたので、おおまかにチェックしてみました。 前回は2011年。 結構最近。 あくまで、一次予防(その病気にならないように対処すること)です。 ※二次予防:その病気になった後の、再発予防。 Guidelines For The Primary Prevention Of Stroke 新しいことは、 地中海料理を続けること (Class Ⅱb, Level of Evidence B) 血圧測定を継続すること( Class Ⅰ, Level of Evidence A) 公共の場所での喫煙を禁ずること、 でしょうか。 ●食事 地中海料理は以前も取り上げました。 地中海で暮らすか. エキストラヴァージンオリーブオイル、ナッツ(くるみ、アーモンド、ヘーゼルナッツ)、野菜、果物、whole grain (全粒穀物:精白処理されていないそのままのもの)、豆、魚、鶏肉、ちょっとの赤身肉と全脂肪製品・・・。 ナッツ類をもっと食べてもいいかもしれないですね。 しかし、おつまみのナッツは塩がふりかけられているので要注意です。 日本人は塩分摂取が多い民族です。 塩分は高血圧と関連し、血管自体への直接の悪影響もありますので、おつまみのナッツを食べるときは塩を払って、もしくは無塩のものが良いかもしれません。 ●血圧 血圧管理をより良くするために、自宅血圧の測定を患者に求めることが、が重要であることが今回付け加えられました。Class Ⅰ, Level of Evidence A また、prehypertension(収縮期血圧120-139mmHg, 拡張期血圧80-89mmHg)の患者に毎年、高血圧のスクリーニングをすることと、健康管理の是正をおこなうことも有効です(Class Ⅰ, Level of Evidence A) 血圧を下げることの重要性を認識することが、その患者に特有の特殊な治療をこうりょするよりも、より重要(Class Ⅰ, Level of Evidence A)。 要は、 「とにかく、まずは、血圧!」 ということ。 ●心房細

第80回 東京心臓の会 脳血管障害の話

40年の歴史がある東京心臓の会。 なぜか、西の果ての私にお声がかかり、お話をさせていただきました。 「なぜか」というか、世話人であられます東京大学医学部附属病院総合研修センター江頭先生が私のブログを御覧になったことが理由の一つであったそうです。 ブログをやっているとそういうこともあるのですね。 変なことは書けないですね。 下ネタはやめよう。 約100名の先生方がお集まりでいらっしゃいました。ほぼ全員が循環器内科の先生方でありまして、そんな中で脳血管障害の話をするのは、話しやすいのか、話しにくいのかよくわからない、そんな感じでした。 80回(40年)の歴史を拝見すると、脳血管障害の話はこれまでなかったようでした。 記念すべき回に参加させて頂いて、恐悦至極に存じました。 私を含め、演者の先生は4人。 時間は1時間ずつ。14時から18時過ぎまで。 帝京大学医学部内科学講座・循環器内科 上妻謙先生 急性冠症候群に対する抗血栓療法の新展開 ACSに対する抗凝固 Bivalirudin (直接トロンビン阻害薬) GPⅡbⅢa inhibitorは出血が多い。海外では使われているが、日本では未承認。 ACUITY試験。 BivalirudinはGPⅡbⅢaと比較し、出血は1/2だった。効果は同等。 ADP receptor(P2Y12)が抗血小板のポイント。 ADP receptor antagonist 作用発現が早い。 やめると早く効果が切れる。 プラスグレルは代謝が早い。 PCI施行に関連した心筋梗塞が減るのではないか。 チカグレロール、プラスグレルなら糖尿病患者にも効果が変わらない。(クロピドグレルは糖尿病患者が苦手。) 腎機能が悪い群でチカグレロール、プラスグレルはクロピドグレルよりbetter。 ヨーロッパでは、プラスグレルやチカグレロールを早く投与。それがダメなら、クロピドグレル。 非ST上昇心筋梗塞では、冠動脈造影の所見を待って投与。バイパス術に行く人もいるから。 冠動脈造影後から投与でもすぐ効くから大きな問題ない。 Cangrelor はすぐ効く。すぐ効果が切れる。 ステント血栓症を減らす。 プラスグレルは海外の1/3の量。 85歳以上は2.5mgにしてい

WatchmanはFDA審査で賛否別れる。ワルファリンとNOACとWatchman

Watchman device 経カテーテル的に左心耳を閉鎖するデバイス。 Boston scientific 提供のYouTubeはこちら↓ Left Atrial Appendage Closure with the WATCHMAN™ Device FDAの委員会にて。 1回目投票:Watchman device groupの安全性については満場一致でOK。 2回目投票:Watchman deviceが血栓形成や脳卒中予防に有効か?6 対 6に別れる。 3回目投票:Watchman deviceの有効性と安全性について。賛成6人、反対5人、棄権1人。 この委員会はPROTECT-AF trialとPREVAIL trialの結果を元に行われました。 PROTECT-AF(2,3年の経過観察)ではWatchmanはワルファリンに対して非劣性を示しました。 しかし、PREVAIL(18カ月の経過観察)では非劣性を示せませんでした。 ※Primary composite outcome:脳血管障害、全身性塞栓症、心臓死、原因不明の死 その理由として考えられること。 PROTECT-AFに比べてPREVAILのワルファリン群の脳梗塞発症率が低いこと。 と述べています。 また、PREVAILはPROTECT-AFより年齢が高く、CHADS2 scoreも高かったことも影響したかもしれません。 良かったのは、 脳出血(HR 0.22, p=0.004)、7日後以降の重篤な出血(HR 0.51, p=0.002)、心臓死もしくは原因不明の死 (HR 0.48, p=0.006) 脳梗塞の発症率を新規抗凝固薬の最近の研究と比べた表は興味を引かれました。 比べることには問題がありますが。 ワルファリンによる脳出血が多い日本人にはよいデバイスだと私は思っています(ワルファリンを45日以降に中止するので)が、日本に来るのはまだまだ先だなぁ。 なんて、のんきなコメントで終わろうと思っていました。 しかし、よくよく考えると、新規抗凝固薬の使用がどんどん増えている現在、もしかするとWatchmanの存在意義はあまりないの

脳神経内科初代教授就任したんで、脳卒中をこれからも頑張りましょう会

祝賀会ではなく、これからも頑張りましょう、みんなで。 という会を、居酒屋で、結果的に42名のという多数のご参加をいただき、行うことが出来ました。 今回は脳卒中関連ということで、日頃、脳卒中患者を一緒に診療している皆様に集まっていただきました。 救命救急センター、脳神経外科の先生方、看護師の皆さん、リハビリテーションスタッフ、薬剤師の皆さん。 ありがとうございました。 最後に、教授が挨拶。 その言葉は、まさしく、私達、脳神経内科医の思いです。 ・・・すいませんが、酔っ払っていて、あまり覚えていません。 おそらく、 自分がどうなろうとどうでもよくて、自分の仲間や、後輩が、楽しく、厳しく、ちゃんとやっていける脳卒中診療の場を作ることが目標。 自分が死んだ時に、自分の子供に、誇れるような、仕事をする。後ろ指さされるような事はしない。 的な、ことを言ったのだと思います。 いつも、私達が飲むと言い合っていることなので、大きくは間違いないと思います。 とにかく、みんなでやっていきましょう。 ということ、ですね。 今回は、金曜日ということもあり、外勤に行かれる先生方が多かったので、8割はコメディカルスタッフでした。 一部、お呼び出来ていないスタッフの皆様、次の機会にお願い致します。 ぼちぼちがんばりましょう。

脳卒中センター開設3周年

10月1日は脳卒中センター開設記念日でした。 2011年10月1日にスタートした脳卒中センター。 4年目に突入です。 2011年に撮影した写真と比べてみました。 2012年度脳卒中センター 違いは・・・、 無影灯が新しくなっている。 後ろにある。 これからも、長崎の脳卒中のために、チーム一丸となって頑張っていきます。 もちろん、「チーム」とは医師だけではありません。 看護師、リハビリテーションスタッフ、薬剤師、地域連携スタッフ。 さらに大きく考えるならば、長崎全体をチームと考えて、 一人の患者さんを診療していきたい。 と思っています。

Neurologyに査読を提出したのです。

期限ギリギリで査読を提出しました。 1週間は査読初心者には厳しかったです。 査読のページに入ると、 幾つか、選択する項目があります。 要は、この論文は、どのくらいこの雑誌に適しているか? ということをチェックしていく作業です。 そして、エディターに内緒のお手紙(confidential comments)。 ここは、何を書けばいいかわかりませんでしたが、 「ここをこうすれば、掲載してもいいのでは?」とか、 「これは、違うタイプの論文に変更すればいいのでは?(short communicationにするとか)」 とか、提案すれば良いのかなぁと思いました。 よくわかりませんので、分かる人は教えて下さい。 それで、最後に著者へコメント。 初めての、査読終了です。 私のコメントが、著者の運命を左右するなんて重たいなぁ。 何度も、rejectをいただいた経験がある私。 査読者の気持ちが少しわかって、いい経験になりました。 これまで、私の論文を査読してくれた、世界の何処かの先生方に感謝です。 こんな日本の西の果ての小さな町でも、世界とつながれます。

脳神経内科教授就任祝賀会

本日、脳神経内科教授祝賀会にご列席頂きました皆様。 本当にありがとうございました。 会の運営進行をさせていただいたスタッフのひとりとして、厚く御礼申し上げます。 また、行き届かないところがたくさんあったことと存じます。 大変申し訳ありませんでした。 今後も、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。 150名を超える皆様にご参集いただきました。 脳神経診療がよりよいものへ変わっていくための叱咤激励と理解しております。 今後も地域のために、地域の患者さんのために、身を粉にして働いていく所存であることは、教授ともども思っている次第です。 頑張ってまいります。 樽酒2つに、たくさんのお花、電報。 皆様、患者さんのご期待に添えるような脳神経・脳卒中診療を、この西の果てで展開していくことが我々の使命であります。 新教授を中心に躍動的に、熱を持って、頑張ってまいります。

日本神経学会九州地方会。研修医、発表す。

研修医に、神経地方会で発表してもらいました。 脳動脈解離による脳梗塞の症例報告でした。 初めてのことで、準備が大変だったようですが、頑張ってくれました。 ありがとう!お疲れ様!! 次は、まとめて脳卒中学会総会ですね。 脳血管障害のセッションは3つありました。 前から、3つでしたかね? 1つだけだったような気がしますが、気のせいかもしれません。 発表の内容も興味深いものばかりで、今後の診療に役立つことしきりでした。 また、若い先生方が頑張って発表していて、自分が研修医の時に発表させていただいことを思い出していました。 と言いたいところですが、覚えていません。 緊張で。 ただ、先輩方に発表の機会をいただき、いい経験をさせていただいた!という思いがあったことは覚えています。 先輩方から頂いた、御恩は後輩に渡します。 特に、若い先生には、質問する側は温かいエールのこもった質問をしたいものですね。 大分でありましたので、前日入りし、関アジ、とり天を頂きました。 大分中心地は、歓楽街と飲み屋街、ショッピング街が絡み合った街で、怪しげで、興味深かったです。

Neurologyから査読のお誘い

査読、review 査読者、reviewer 医学論文雑誌に掲載してもらうためには、 →著者は論文をその医学論文雑誌の規定に合わせて投稿し、 →査読者が、その医学論文雑誌のレベルに合った、内容の有る論文かどうかをチェックし、 →さらにエディターが査読者の評価を考慮して、 掲載されるかどうかが決定します。 査読なんてお偉い先生方がするものと思っていました。 私は、ずぅーっと査読者にお願いする方と思っていました。 そんな私に、まさかの、Neurologyから査読のお誘い。 いつか、Neurologyに掲載されたいなぁ、と思っていました。 権威あるNeurology。 断る手はないなぁ。 でも、たくさん仕事有るなぁ。 でも、やるしかないなぁ。 医師だもの。

とれびあ~んTREVO!!

今日も朝から脳卒中。 正確には深夜から。 tPA静注療法による症状改善が得られなかった50歳台女性。 完全左麻痺。 手足は全く動きません。 脳血管内治療専門医をお呼びして、深夜3時のハイブリット治療です。 tPAと脳血管内カテーテル治療。 脳神経内科と脳神経外科。 本日は、最近保険収載されたTREVOを使いました。 ステントを血栓の中で広げて、引っこ抜いてくる。 今回の患者さんは、意識がはっきりしていたので、ステントを広げたとき、引っこ抜いてくる、まさにその時、 「頭の右側(治療しているところ)が痛い」 とおっしゃっていたので、やっぱり痛いんだ、と改めて実感させられました。 失語の患者さんや、意識障害の患者さんの時は、体動が問題になるでしょう。 血栓が取れて、血栓の一部がステントにくっついています。 完全再開通が得られ、 患者さんも直後から、ほぼ麻痺消失。 疲れも吹き飛ぶ瞬間です。 本人の笑顔をみられて、「がんばってよかった」と思いました。 頑張るのは当たり前なんですけどね。 いつも通り迅速な対応をしてくれた救急ナースの3人。ありがとうございました。 放射線科技師さんも、いつも脳卒中緊急対応にご配慮くださり、ありがとうございます。 呼び出しで、来てくださった脳神経外科医のお二人。ありがとうございました。 最後に、当直の、脳神経内科Tいちろう先生、お疲れ様ー。

Mobile Stroke Treatment Unit goes to the patient !!

Cleveland Clinic, Cerebrovascular CenterのDr. Uchinoよりメールをいただきました。 アメリカで2番めにMobile Stroke Treatment Unitを導入し、7月18日から稼働しているそうです。 Cleveland Clinic to launch mobile stroke unit, bringing the ER to stroke patients in Cleveland かっこいい。 CT搭載。 なんとすでに、6人の患者さんにtPA静注療法がなされているそうです。 血液検査をpoint-of-care、で簡単にできるようになっていると思います。 INR、血糖、血算。 Mobile Stroke Treatment Unitはドイツですでに導入されています。 JAMA 2014 Effect of the Use of Ambulance-Based Thrombolysis on Time to Thrombolysis in Acute Ischemic Stroke A Randomized Clinical Trial 日本ではどうでしょうか。 道が狭いので、なんだか難しそうな気がします。

日曜早朝tPA療法

4時発症。5時来院。 右麻痺、全失語。 MRIで脳梗塞を診断。 まだ、DWI高信号は淡い(脳梗塞になりきっていない)。 MR angiographyで左中大脳動脈水平部は閉塞している。 心房細動があるが、ワルファリンは内服していない。 血液検査OK。 6時にtPA静注療法開始。 中大脳動脈水平部閉塞より太い血管の場合、tPAだけでは再開通が得られないことが多々ありますので、そのまま脳血管内カテーテル治療へ。 tPA静注療法を続けながら、脳血管造影施行。 ほぼ完全再開通が確認され、カテーテル治療なしで終了。 患者さんは麻痺もなくなり、失語も改善。 よかったよかった。 ただ、この「カテーテル治療やるぞぅ!」 とたぎった気持ちのやり場がない日曜日。 帰って、子どもと遊ぼうか、と考えても。 「今昼寝中」とのこと。 むぅー。 患者さんが良くなったからいいんですけど。 tPA静注療法前と後のMR angiography。 左中大脳動脈の描出が明らかに改善しています。 治療やるぞぅの雰囲気の中、登場いただいた、脳外科医も 「良くなってよかったですね」 と、笑顔。 いつも、外科医の皆さんは緊急手術、治療で呼び出しがあって、治療して、すごいなぁと思っています。 今日も、ありがとうございました。 また、救急外来看護師の皆さんも、スピディーな対応ありがとうござました。おつかれさま。 病棟看護師も、ベッド調整が大変な中、スムーズに受け入れてくださり、ありがとうございました。 秋の訪れを感じる、8月最終日。 長崎は、おくんちのしゃぎりが聞こえ始める季節になりました。

心臓血管外科の先生方ありがとうございます

私の患者さんが、心臓の弁に付着する構造物(血の塊または細菌などが一塊になったものの)が見つかり、心臓血管外科の先生方に手術をしていただきました。 ありがとうございました。 経食道心エコー(口から胃カメラのようなものを食道まで入れて、超音波で心臓を診る)で、6mmの可動性構造物を見つけました。 無症候性脳梗塞を繰り返しました。 幸い、症候性になることはなく、手術の日を迎えました。 手術出しの時は、脳梗塞後遺症なく送り出すことができ、「安堵」の一言です。 手術中の外科医の後ろ姿は、かっこいい。 内科医の私は、容易に近寄りがたい空気を感じます。いつも。 外科医に負けないように、内科医の私は・・・・・。 どうすればいいんだろう、といつも自問しています。 優秀な外科医は、内科的なこともできます。 優秀な内科医は、外科的なことをできません。 もう、どうやってもかなわないので、せめて 「外科医に、少しでも頼られるようにありたい」 と思っています。 心臓血管外科医の皆様、ありがとうございました。 術中経食道心エコーをされた、循環器内科の先生、ありがとうございました。 麻酔科の先生、ありがとうございました。 手術室看護師の皆様、ありがとうございました。 人工心肺管理をされた臨床工学技士の皆様、ありがとうございました。 一人の、私の、患者さんが、多くのスッタフの助けをもらって、手術を乗り越えられました。 三度目の開胸術で、術後経過も注意が必要なのは、内科医の私でもわかります。 良い経過をたどることを祈っています。

研修医、tPA静注療法す。

tPA静注療法中に症状が改善しました。 純粋に感動してくれました。 その一つ一つの経験、感動が、診療の糧になるはずです。 研修医、NIHSS score評価中。 tPA患者で診察を続ければ、NIHSS masterになれます。

たった1日5〜10分のゆっくりジョギングで・・・

ジョギングしない人と比べて、 あらゆる原因の死亡が30%減少。 心血管死が45%減少。 寿命3年延長。 1週間で60分、1日8分程度のゆっくりジョギングは、ジョギンしない人と比べて あらゆる原因の死亡:オッズ比0.73、95%信頼区間 0.61-0.86 心血管死:オッズ比0.46、95%信頼区間 0.33-0.65 1週間に6マイル(9.6km)以下でも、週1、2回でも、遅いスピード(6マイル/h)でも、この有効性は損なわれませんでした。 2014JACC Leisure-time running reduces all-cause and cardiovascular mortality risk. サッカーもいいけど、ジョギングはさらにいい。 やっぱり。 サッカーで健康促進! 外来で、 「先生、歩け歩け、言うけど、長い時間歩く暇なんてありません!!忙しくって。」 「1日10分でもいいです。日常生活の工夫次第で、あなたの寿命が延びる可能性が高いですよ」 1日ちょっとの時間を、10分程度を運動に当てれば、寿命が延びるなんて言う研究結果。 まさに、私達の日常診療にとても有用なものになります。 ちなみに、1週間180分以上のジョギングでも、ジョギングしない人と比べて、死亡率の低下傾向が見られました。 あらゆる原因の死亡:オッズ比 0.76, 95%信頼区間 0.63-0.92 心血管死:オッズ比 0.65, 95%信頼区間 0.46-0.92 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 逆に走り過ぎは、熱中症と関連します。 2014 JACC Life-threatening events during endurance sports: is heat stroke more prevalent than arrhythmic death? 7年間テルアビブマラソン(フルマラソン、ハーフ、10kmなどなどある国際的

ストップNO卒中プロジェクト エリア会議in長崎

脳神経内科から私が、抗血栓薬と脳出血の話をさせていただきました。 まだまだ、なかなか、聴衆を引き込むような話をできません。 反省して、次回に活かします。 次に脳神経外科の先生から。 脳血管の治療を、大学でメインでやっていらっしゃる先生です。 脳動脈瘤直達手術の歴史は近代脳神経外科の歴史。 脳動脈瘤クリップの歴史、手術顕微鏡の歴史。 面白かったです。 2006年Lancetに掲載されたISAT studyの結果で、破裂脳動脈瘤によるクモ膜下出血の治療は基本的にコイル塞栓術を優先して考えるようになった。 当院のデータで、症候性血管攣縮や水頭症に対するシャント術が減っているのは、 コイル塞栓術優先の治療が影響していることが考えられるかもしれない、 とのことでした。 患者さんにとっていいことですね。 ありがとうございました。勉強になりました。 今回のメインは、九州大学第二内科の吾郷先生。 先生の話をお聞きになりたいということで、多数の先生方にご参集頂きました。 一般臨床の話とミクロな話をFukuoka Stroke Resistoryの10000例近くの症例データをもとに話していただきました。 説得力があり、合点がいく話ばかり。 私が臨床現場でなんとなくしていて、深く考えていなかったことに思い至り、恥ずかしい気持ちになりました。 アスピリンはシクロオキシゲナーゼを阻害するので、血管内皮機能維持に働くPGI2を抑制してしまう。 それが出血につながるかも。 だったと思います。 もう一度勉強し直します。 吾郷先生、脳神経外科のお二方。 ありがとうございました。 脳神経内科スタッフも多数参加していただきました。 ありがとうございました。 地域の開業医、総合病院の先生方に多数ご参加いただきました。 ありがとうございました。 今、脳卒中センターを研修してくれている、研修医が、実家が吾郷先生とご近所さんということで、びっくりしました。 研究会等での出会いが、今後のつながりに発展していくこともあります。 でも、長崎でがんばってくださいね。