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10月, 2014の投稿を表示しています

第80回 東京心臓の会 脳血管障害の話

40年の歴史がある東京心臓の会。 なぜか、西の果ての私にお声がかかり、お話をさせていただきました。 「なぜか」というか、世話人であられます東京大学医学部附属病院総合研修センター江頭先生が私のブログを御覧になったことが理由の一つであったそうです。 ブログをやっているとそういうこともあるのですね。 変なことは書けないですね。 下ネタはやめよう。 約100名の先生方がお集まりでいらっしゃいました。ほぼ全員が循環器内科の先生方でありまして、そんな中で脳血管障害の話をするのは、話しやすいのか、話しにくいのかよくわからない、そんな感じでした。 80回(40年)の歴史を拝見すると、脳血管障害の話はこれまでなかったようでした。 記念すべき回に参加させて頂いて、恐悦至極に存じました。 私を含め、演者の先生は4人。 時間は1時間ずつ。14時から18時過ぎまで。 帝京大学医学部内科学講座・循環器内科 上妻謙先生 急性冠症候群に対する抗血栓療法の新展開 ACSに対する抗凝固 Bivalirudin (直接トロンビン阻害薬) GPⅡbⅢa inhibitorは出血が多い。海外では使われているが、日本では未承認。 ACUITY試験。 BivalirudinはGPⅡbⅢaと比較し、出血は1/2だった。効果は同等。 ADP receptor(P2Y12)が抗血小板のポイント。 ADP receptor antagonist 作用発現が早い。 やめると早く効果が切れる。 プラスグレルは代謝が早い。 PCI施行に関連した心筋梗塞が減るのではないか。 チカグレロール、プラスグレルなら糖尿病患者にも効果が変わらない。(クロピドグレルは糖尿病患者が苦手。) 腎機能が悪い群でチカグレロール、プラスグレルはクロピドグレルよりbetter。 ヨーロッパでは、プラスグレルやチカグレロールを早く投与。それがダメなら、クロピドグレル。 非ST上昇心筋梗塞では、冠動脈造影の所見を待って投与。バイパス術に行く人もいるから。 冠動脈造影後から投与でもすぐ効くから大きな問題ない。 Cangrelor はすぐ効く。すぐ効果が切れる。 ステント血栓症を減らす。 プラスグレルは海外の1/3の量。 85歳以上は2.5mgにしてい

WatchmanはFDA審査で賛否別れる。ワルファリンとNOACとWatchman

Watchman device 経カテーテル的に左心耳を閉鎖するデバイス。 Boston scientific 提供のYouTubeはこちら↓ Left Atrial Appendage Closure with the WATCHMAN™ Device FDAの委員会にて。 1回目投票:Watchman device groupの安全性については満場一致でOK。 2回目投票:Watchman deviceが血栓形成や脳卒中予防に有効か?6 対 6に別れる。 3回目投票:Watchman deviceの有効性と安全性について。賛成6人、反対5人、棄権1人。 この委員会はPROTECT-AF trialとPREVAIL trialの結果を元に行われました。 PROTECT-AF(2,3年の経過観察)ではWatchmanはワルファリンに対して非劣性を示しました。 しかし、PREVAIL(18カ月の経過観察)では非劣性を示せませんでした。 ※Primary composite outcome:脳血管障害、全身性塞栓症、心臓死、原因不明の死 その理由として考えられること。 PROTECT-AFに比べてPREVAILのワルファリン群の脳梗塞発症率が低いこと。 と述べています。 また、PREVAILはPROTECT-AFより年齢が高く、CHADS2 scoreも高かったことも影響したかもしれません。 良かったのは、 脳出血(HR 0.22, p=0.004)、7日後以降の重篤な出血(HR 0.51, p=0.002)、心臓死もしくは原因不明の死 (HR 0.48, p=0.006) 脳梗塞の発症率を新規抗凝固薬の最近の研究と比べた表は興味を引かれました。 比べることには問題がありますが。 ワルファリンによる脳出血が多い日本人にはよいデバイスだと私は思っています(ワルファリンを45日以降に中止するので)が、日本に来るのはまだまだ先だなぁ。 なんて、のんきなコメントで終わろうと思っていました。 しかし、よくよく考えると、新規抗凝固薬の使用がどんどん増えている現在、もしかするとWatchmanの存在意義はあまりないの

脳神経内科初代教授就任したんで、脳卒中をこれからも頑張りましょう会

祝賀会ではなく、これからも頑張りましょう、みんなで。 という会を、居酒屋で、結果的に42名のという多数のご参加をいただき、行うことが出来ました。 今回は脳卒中関連ということで、日頃、脳卒中患者を一緒に診療している皆様に集まっていただきました。 救命救急センター、脳神経外科の先生方、看護師の皆さん、リハビリテーションスタッフ、薬剤師の皆さん。 ありがとうございました。 最後に、教授が挨拶。 その言葉は、まさしく、私達、脳神経内科医の思いです。 ・・・すいませんが、酔っ払っていて、あまり覚えていません。 おそらく、 自分がどうなろうとどうでもよくて、自分の仲間や、後輩が、楽しく、厳しく、ちゃんとやっていける脳卒中診療の場を作ることが目標。 自分が死んだ時に、自分の子供に、誇れるような、仕事をする。後ろ指さされるような事はしない。 的な、ことを言ったのだと思います。 いつも、私達が飲むと言い合っていることなので、大きくは間違いないと思います。 とにかく、みんなでやっていきましょう。 ということ、ですね。 今回は、金曜日ということもあり、外勤に行かれる先生方が多かったので、8割はコメディカルスタッフでした。 一部、お呼び出来ていないスタッフの皆様、次の機会にお願い致します。 ぼちぼちがんばりましょう。

脳卒中センター開設3周年

10月1日は脳卒中センター開設記念日でした。 2011年10月1日にスタートした脳卒中センター。 4年目に突入です。 2011年に撮影した写真と比べてみました。 2012年度脳卒中センター 違いは・・・、 無影灯が新しくなっている。 後ろにある。 これからも、長崎の脳卒中のために、チーム一丸となって頑張っていきます。 もちろん、「チーム」とは医師だけではありません。 看護師、リハビリテーションスタッフ、薬剤師、地域連携スタッフ。 さらに大きく考えるならば、長崎全体をチームと考えて、 一人の患者さんを診療していきたい。 と思っています。