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2月, 2015の投稿を表示しています

Solitaireってソリティアなのかソリテイルなのか,

わかりませんが、それはどうでもよくて、 ステント型血栓回収デバイスによる脳血管内カテーテル治療です。 発症から1時間で来院されたので、tPA静注療法も行いました。 70歳台女性。 意識障害と右麻痺。 強い構音障害(呂律がまわらない)で、全く言う言葉が聞き取れません。 MRIで脳底動脈閉塞による脳幹部の梗塞。 生命の危険もあります。 詰まった血管があり、その先が造影されない。 血栓が回収されています。 良好な再開通が得られました。 今回はうまくいきました。 今回も、とも言えます。 当院の良好な再開通率は70%です。 患者さんも術直後からよくなりました。 言葉も麻痺も全く問題なくなりました。 よかった。 本日も脳神経外科と脳神経内科のコラボ治療でした。 救急ナースの活躍で、来院からtPA静注療法までの時間が36分という速さでした。 ありがとうございました。 入院後の管理もよろしくお願いします。 放射線技師のお二人もありがとうございました。 そして、脳血管内カテーテル治療の時、いつも駆け付けてくれる、医療機器メーカーの Iさん。感謝しております。ありがとうございます。 よかったよかったで、帰ろうとした23時。 もうお一方搬送されていらっしゃいました。

胃カメラ受けて、患者さんの気持ちを思った、つもり。

最近、心窩部(みぞおち)が痛い。 空腹時に痛い、ような気がする。 なんだか、昨日より痛い、ような気がする。 そういえば、最近出張も多く、忙しかった、ような気がする。 まずい、かもしれない。 病院に行くべきか。 でも、そこまでひどくない、ような気もする。 でも、胃に穴が開いちゃったら大変だ。 (脳内会議では、エセ医師の小さいおじさんが、「胃潰瘍だ、絶対胃潰瘍だぁー」と声高に叫んでいます) 胃カメラを受けなさい。 とのこと。 ということで、上部消化管内視検査(胃カメラ)などを、お世話になっている開業医の先生のところでしていただきました。 急なお願いで失礼いたしました。 ありがとうございました。 きれいな胃、十二指腸でした。(胃底腺ポリープはありましたが) 鎮静で、深ーく、深ーく、眠っていました。 失禁していなくて良かったです。 30歳代も後半に差し掛かると、いろいろ病気のことが気になりだします。 しかし、とりあえず大きなことはなかったのでホッとしました。 病気の人はもとより、病気になっていない人も、 「病気なんだ」とか「病気かもしれない」という気持ちに苛まれて、うつうつとしてしまう。 そういうことを、我々、医師は忘れがちかもしれません。 少なくとも、私は忘れがちです。 「ある病気」について、患者が感じる印象と医師が考えること、では、様々な程度の解離があるでしょう。 両者における、その感じ方、考え方の解離を埋めないままにしておくと、 お互いに不信感や否定的な感情を抱くことにつながることを知っておくことが、相互理解の第一歩、というか、重要なポイントのような気がします。 ところで、この痛みはなんだったんだろう。 (脳内会議では「腸炎でいいんじゃない?」と、小さいおじさん。)

脳血管内カテーテル治療。やればいいってもんじゃない。Internationalstroke conference 2015

脳血管内カテーテル治療を成功に導く上で、大事なことは2つ。 脳血管内カテーテル治療の前を徹底的にスピードアップすること。 --医師、看護師、救急隊、放射線技師によるチーム医療で治療開始までをスピードアップ。 脳血管内カテーテル治療後の脳卒中ユニット管理。 --医師、看護師、リハビリテーションスタッフによる急性期治療後の管理。 ただ、脳血管内カテーテル治療をやればいいってもんじゃない。 「うちの病院、それできます。」 とただ言っているだけの病院はあるけれど。それだけじゃぁダメなんです。 ちゃんと、スタッフが常に揃った上で、体制を整えておかなければなりません。 と J. Mocco, MD, Director of Cerebrovascular Surgery, Mount Sinai Hospital, NY は、おっしゃっていました。 器具に注目すべきでない。治療(再開通)までをスピードアップすることに注目すべきだ。 繰り返し、話題になっています。 その手段の一つとしてのmobile stroke unitが話題になっています。 Mobile Stroke Treatment Unit goes to the patient !! ドイツでスタートした現場へ急行する、CT付きの救急車。医師も同乗。 ヒューストンでは48人/5カ月。 クリーブランドでは、1日1人ペース。 tPA静注療法16人、脳出血5人でした。 いずれの施設でも、治療開始までの時間が通常の診療体制よりも明らかに早くなっていました。 素晴らしい!! でも、長崎ではそぐわないかもしれませんね。 軽乗用車しか通れない道がたくさんありますからねぇ。 Mobile stroke unitの前で、脳外科医3人と一緒に。 スタンフォードに留学中の脳外科医ISZ先生に会いました。 久々で、楽しかったです。

International Stroke Conference 2015, Feb. 11 ナッシュビル

MR CLEAN ( MR CLEAN 脳血管内治療の有用性 )の後に続くESCAPE, EXTEND-IA, SWIFT-PRIME studyにおいて、 ステント型血栓回収デバイスを使った急性期脳血管内治療(ほとんどはtPA静注療法併用)は、tPA静注療法単独またはstandard therapyよりも、明らかに良い結果が得られることがわかりました。 例えば、EXTEND -IA trial (Solitaire FR使用) では 24時間後の再開通が100%vs 37%,p<0.001、 90日後のmRS 0-2(症状なし - 症状多少で、完全自立) が71% vs 40%, p=0.01 でした。 ESCAPE trialも似たようなデザインで行われた研究です。 発症12時間以内の患者が対象。CT perfusion and CT angiography. 90日後mRS 0 - 2は 53% vs 29%, p<0.001 90日後死亡も少なかった (10.4% vs 19.0%, p=0.04)。 ここもポイント。 発症から治療開始までの時間が早かったのが勝因の一つ。 7日前に途中でストップしたSWIFT PRIME trialも 90日後mRS 0 - 2は60.2% vs 35.5%, でした。 Numbers needed to treat (NNT) は3-4。 (=1人にその有効性を示すためには3 - 4人への治療が必要) 「This is not just about technology. It will take some time to get thr workflow and teams optimized」 器具の進歩もさることながら、チーム医療が重要。的な。 2013年のInternational stroke conference。 その時の発表会場では、脳卒中診療医達の自嘲的な笑いが耳に残ったいわゆるワイキキショック。 脳血管内治療の優位性を示せなかった。 2015年のInternational stroke conference では器具とチームワーク

診断書作成と仕事時間短縮

診断書は重要な書類です。 ちゃんと書きます。 しかし、患者さんの治療とか診断には関係がないので、 正直、面倒な仕事です。 ちゃんとやりますが。 診断書が8通と、その他の書類5通を処理しました。 一昔前までは、すべての記載を医師がしていました。 その文量は、 「3通書いたら前腕がこわばる」 ぐらいです。 現在は、電子カルテに取り込まれているので、それにキーボードで入力します。 腕は痛くなりません。 また、最低限の部分をメディカルクラークが記載しているので、さらに医師の仕事は軽減しています。 なんと楽なことでしょう。 診断書作成において、とくにメディカルクラークには感謝しています。 この部分で時間短縮されると、他のことに時間を費やすことができ、非常に有意義なことだなぁと思います。 ただ、診断書の手書きをしたことがない若い医師は、現状の有り難みが理解できないわけで。 現在の診断書作成という仕事の「面倒さ」を、若い医師のみなさんは、私達より上の世代の医師よりも、より強く感じるのでしょう。 ここにもジェネレーションギャップ。

脳神経外科研修医、髪を刈る。

脳出血患者さんが3症例連なった日でした。 1例目は血腫量が多く、開頭血腫除去術になりました。 皮膚を切開し、骨を部分的に開け、硬膜を切開し、脳をわけて、血腫を除去します。 皮膚を切開する前に、髪の毛が邪魔なので、バリカンで刈ります。 「先生、髪刈って」 と研修医の先生に頼むと、ほとんどが一瞬躊躇します。 毛を刈る、という行為が、他の部位の治療ではなかなか無いので、。 緊急の手術なので、時間の猶予はなく、最初にあったちょっとの躊躇は消え、後は黙々と刈ります。 治療効果に直結することではありませんが、これも重要なことです。 研修医の先生にとっては、これも貴重な経験となります。