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8月, 2014の投稿を表示しています

日曜早朝tPA療法

4時発症。5時来院。 右麻痺、全失語。 MRIで脳梗塞を診断。 まだ、DWI高信号は淡い(脳梗塞になりきっていない)。 MR angiographyで左中大脳動脈水平部は閉塞している。 心房細動があるが、ワルファリンは内服していない。 血液検査OK。 6時にtPA静注療法開始。 中大脳動脈水平部閉塞より太い血管の場合、tPAだけでは再開通が得られないことが多々ありますので、そのまま脳血管内カテーテル治療へ。 tPA静注療法を続けながら、脳血管造影施行。 ほぼ完全再開通が確認され、カテーテル治療なしで終了。 患者さんは麻痺もなくなり、失語も改善。 よかったよかった。 ただ、この「カテーテル治療やるぞぅ!」 とたぎった気持ちのやり場がない日曜日。 帰って、子どもと遊ぼうか、と考えても。 「今昼寝中」とのこと。 むぅー。 患者さんが良くなったからいいんですけど。 tPA静注療法前と後のMR angiography。 左中大脳動脈の描出が明らかに改善しています。 治療やるぞぅの雰囲気の中、登場いただいた、脳外科医も 「良くなってよかったですね」 と、笑顔。 いつも、外科医の皆さんは緊急手術、治療で呼び出しがあって、治療して、すごいなぁと思っています。 今日も、ありがとうございました。 また、救急外来看護師の皆さんも、スピディーな対応ありがとうござました。おつかれさま。 病棟看護師も、ベッド調整が大変な中、スムーズに受け入れてくださり、ありがとうございました。 秋の訪れを感じる、8月最終日。 長崎は、おくんちのしゃぎりが聞こえ始める季節になりました。

心臓血管外科の先生方ありがとうございます

私の患者さんが、心臓の弁に付着する構造物(血の塊または細菌などが一塊になったものの)が見つかり、心臓血管外科の先生方に手術をしていただきました。 ありがとうございました。 経食道心エコー(口から胃カメラのようなものを食道まで入れて、超音波で心臓を診る)で、6mmの可動性構造物を見つけました。 無症候性脳梗塞を繰り返しました。 幸い、症候性になることはなく、手術の日を迎えました。 手術出しの時は、脳梗塞後遺症なく送り出すことができ、「安堵」の一言です。 手術中の外科医の後ろ姿は、かっこいい。 内科医の私は、容易に近寄りがたい空気を感じます。いつも。 外科医に負けないように、内科医の私は・・・・・。 どうすればいいんだろう、といつも自問しています。 優秀な外科医は、内科的なこともできます。 優秀な内科医は、外科的なことをできません。 もう、どうやってもかなわないので、せめて 「外科医に、少しでも頼られるようにありたい」 と思っています。 心臓血管外科医の皆様、ありがとうございました。 術中経食道心エコーをされた、循環器内科の先生、ありがとうございました。 麻酔科の先生、ありがとうございました。 手術室看護師の皆様、ありがとうございました。 人工心肺管理をされた臨床工学技士の皆様、ありがとうございました。 一人の、私の、患者さんが、多くのスッタフの助けをもらって、手術を乗り越えられました。 三度目の開胸術で、術後経過も注意が必要なのは、内科医の私でもわかります。 良い経過をたどることを祈っています。

研修医、tPA静注療法す。

tPA静注療法中に症状が改善しました。 純粋に感動してくれました。 その一つ一つの経験、感動が、診療の糧になるはずです。 研修医、NIHSS score評価中。 tPA患者で診察を続ければ、NIHSS masterになれます。

たった1日5〜10分のゆっくりジョギングで・・・

ジョギングしない人と比べて、 あらゆる原因の死亡が30%減少。 心血管死が45%減少。 寿命3年延長。 1週間で60分、1日8分程度のゆっくりジョギングは、ジョギンしない人と比べて あらゆる原因の死亡:オッズ比0.73、95%信頼区間 0.61-0.86 心血管死:オッズ比0.46、95%信頼区間 0.33-0.65 1週間に6マイル(9.6km)以下でも、週1、2回でも、遅いスピード(6マイル/h)でも、この有効性は損なわれませんでした。 2014JACC Leisure-time running reduces all-cause and cardiovascular mortality risk. サッカーもいいけど、ジョギングはさらにいい。 やっぱり。 サッカーで健康促進! 外来で、 「先生、歩け歩け、言うけど、長い時間歩く暇なんてありません!!忙しくって。」 「1日10分でもいいです。日常生活の工夫次第で、あなたの寿命が延びる可能性が高いですよ」 1日ちょっとの時間を、10分程度を運動に当てれば、寿命が延びるなんて言う研究結果。 まさに、私達の日常診療にとても有用なものになります。 ちなみに、1週間180分以上のジョギングでも、ジョギングしない人と比べて、死亡率の低下傾向が見られました。 あらゆる原因の死亡:オッズ比 0.76, 95%信頼区間 0.63-0.92 心血管死:オッズ比 0.65, 95%信頼区間 0.46-0.92 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 逆に走り過ぎは、熱中症と関連します。 2014 JACC Life-threatening events during endurance sports: is heat stroke more prevalent than arrhythmic death? 7年間テルアビブマラソン(フルマラソン、ハーフ、10kmなどなどある国際的

ストップNO卒中プロジェクト エリア会議in長崎

脳神経内科から私が、抗血栓薬と脳出血の話をさせていただきました。 まだまだ、なかなか、聴衆を引き込むような話をできません。 反省して、次回に活かします。 次に脳神経外科の先生から。 脳血管の治療を、大学でメインでやっていらっしゃる先生です。 脳動脈瘤直達手術の歴史は近代脳神経外科の歴史。 脳動脈瘤クリップの歴史、手術顕微鏡の歴史。 面白かったです。 2006年Lancetに掲載されたISAT studyの結果で、破裂脳動脈瘤によるクモ膜下出血の治療は基本的にコイル塞栓術を優先して考えるようになった。 当院のデータで、症候性血管攣縮や水頭症に対するシャント術が減っているのは、 コイル塞栓術優先の治療が影響していることが考えられるかもしれない、 とのことでした。 患者さんにとっていいことですね。 ありがとうございました。勉強になりました。 今回のメインは、九州大学第二内科の吾郷先生。 先生の話をお聞きになりたいということで、多数の先生方にご参集頂きました。 一般臨床の話とミクロな話をFukuoka Stroke Resistoryの10000例近くの症例データをもとに話していただきました。 説得力があり、合点がいく話ばかり。 私が臨床現場でなんとなくしていて、深く考えていなかったことに思い至り、恥ずかしい気持ちになりました。 アスピリンはシクロオキシゲナーゼを阻害するので、血管内皮機能維持に働くPGI2を抑制してしまう。 それが出血につながるかも。 だったと思います。 もう一度勉強し直します。 吾郷先生、脳神経外科のお二方。 ありがとうございました。 脳神経内科スタッフも多数参加していただきました。 ありがとうございました。 地域の開業医、総合病院の先生方に多数ご参加いただきました。 ありがとうございました。 今、脳卒中センターを研修してくれている、研修医が、実家が吾郷先生とご近所さんということで、びっくりしました。 研究会等での出会いが、今後のつながりに発展していくこともあります。 でも、長崎でがんばってくださいね。

2014年8月1日脳神経内科スタート

本日、脳神経内科スタートです。 長崎の脳神経疾患、脳卒中をちゃんと診ていける体制を これまで以上のチーム医療で体現できればよいなぁ と思っています。 新任教授の初仕事は髄液穿刺検査 でした・・・。 長崎大学病院 脳神経内科FB Facebookもぼちぼち始めていきます。 Websiteも開始予定です。