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5月, 2013の投稿を表示しています

ブルガリア戦に思う

今日は脳卒中の話でなく,サッカーの話. ブルガリアと言えば,ストイチコフ. あの熊ひげのおじさん.すごい左足だったなぁ. 昨日の,ブルガリア戦. まず,ブルガリアのコンディションが意外といいなぁと思いました. 最終ラインの統制がとれていたので,オフサイドも多くて,日本のカウンターがくると,ぐっと絞り込んで,壁をつくる感じ. そういうディフェンスに対して,乾選手,香川選手,清武選手のセレッソトリオが近い関係になると中央からでも,得点できそうな雰囲気がありました. さらに,そこに,サイドが絡めば,そのファーサイドにフリーな選手ができそう. 今回の収穫だったように思います. 問題点は,いつものごとく,ミドルシュートが少なかったこと. ブルガリアは,最終ラインとその前のディフェンシブハーフの選手の間に,空間が空くことがあったので,そこに,日本の選手が入れば,ミドルシュートもうてるし,ディフェンダーを釣りだして,その裏のスペースにスルーパスも通せるのですが. もっと,長谷部選手にそこを突いて欲しかったです. 2,3回はありましたが. また,そのスペースをもっと楽に使うために,フォワードへの縦パスからの落とし(楔のパス)があればよかったのですが,それも少なかったです. 中村憲剛選手をもっとみたい. 「どかんっ」とミドルシュートをうてる選手です. スリーバックは,連動がいまいちだったような気がします. 吉田麻也選手がサイドに流れた選手について行ったときに,スリーバックの真ん中の栗原選手の間にスペースができて,そこをつかれた時がありました. さっ,とスライドできていなかったようで,今後の課題かもしれません. とにかく,私ごときの考えは,とっくに皆さんわかっているので,6月4日よろしくお願いします. 大人な試合運びをお願いします. パワープレイで,がつがつ責められたら,いつも通りなら守りきれないので,ちゃんとせめて,シュートで終わる.を繰り返してほしい. そうすると,オーストラリアは焦ってくるので,後半の中盤以降ににチャンスが出てくると思います. 6月4日.決めましょう.

第九回脳卒中市民公開講座がありました

第九回長崎脳卒中市民公開講座 来週から始まる脳卒中週間に先立って行われました。 私からは「脳卒中の処方箋」と銘打って,高血圧,高コレステロール血症,心房細動の薬のこと,食事のことを話させていただきました. 脳神経外科医師からは,脳卒中の最新の治療について,情報提供. 脳卒中専門看護師からは,予防のために日ごろの生活を見直すことの重要性について,お話しさせていただきました. 救急救命士から,長崎における救急搬送の現状について. 最後に,脳神経外科教授から,「長崎よもやま話」.これが,一番面白かったという,おちがつきましたが,つつがなく終了いたしました. ご参加いただいた市民の皆様,ありがとうございました. もっともっと,なんどもなんども脳卒中について情報提供しなければならないと考えております. ということで,11月にも長崎市立図書館を利用して,脳卒中の情報提供をさせていただく予定になっています. 長崎市役所の医療担当者の方から,依頼をいただき,決まったことです. そういえば,今日NHKスペシャルで「病の起源 -脳卒中-」があっていたのでした. 21時から. 今,22時だし. 私のように見逃した皆様,再放送を待ちましょう. 脳卒中は,なりたくない病気の一つであることは間違いないと思います. ならないようにすること. これが最も大切. しかし,なってしまうことはあります. 次を起こさない. これもまた大切です. 日ごろの生活を,私も見直そうと思った次第でした. 皆様も,日ごろの食生活や運動について見直してみてはいかがでしょうか. それでは,帰宅します. 本日もお仕事だった皆様. おつかれさまでした. 今日は,一人なので,これからコンビニ弁当です. まぁ,そういうこともあります.

脳梗塞か一過性脳虚血発作か.

一過性脳虚血発作の定義は, 「脳の症状が,24時間以内に消失すること」 脳梗塞は, 「24時間以上症状が続くもの」 でして,今も基本的には,これに則っています. しかし,MRI検査が世に出て普及すると,一過性脳虚血発作の一部,またはかなりの部分は脳組織が障害されている所見が得られるようになって, 「一過性だろうが,違おうが,脳組織が障害されているなら,同じじゃないの?分ける意味あるの?むしろ分けちゃだめじゃない??」 という考えが出てきました. 「一過性だから大丈夫」 という考えは危険. 先日世界のお偉い脳卒中ドクターの面々が話し合って,新しい提案がなされました. An Updated Definition of Stroke for the 21st Century "If we have objective evidence of tissue injury, the insult should be called an ischemic stroke. If there is no objective evidence of tissue injury, it should be called a transient ischemic attack. But a transient event with evidence of tissue injury is now considered a stroke," Kasner explained. (画像的に)脳組織が損傷を受けていることが確認されたら脳梗塞. 脳組織が損傷を受けていることが確認されなかったら一過性脳虚血発作 症状が一過性でも,脳組織損傷が確認されたら,脳梗塞. まだ,この新しい定義は臨床研究,基礎研究そして公衆衛生の場面で受け入れられていないから,これが導入された場合,一次的に混乱があるでしょう. しかし,この組織障害をベースにした,新しい定義は,実は,この3つの場面で有用で使いやすいものになるでしょう. 症状が一過性でも,画像的に脳組織障害をきたしている患者さんが再発しやすいのはわかっており,二次予防の観点からも有用と思われます. 要は,一過性の神経症状を呈した人で,画像で問題がない場合は,脳血管障害

風疹予防接種を受けましょう.

風疹今年に入って6725人だそうです(5月12日まで). 去年の36倍. 曙と2,3か月乳幼児の差があります. 体重なら. 「20歳代から40歳代の男性」と「20歳代の女性」の罹患率が高いです. 25歳から34歳の人は風疹ワクチンを受けていない可能性が高いそうです. 制度変更の影響で. 厳密に言うと私は入らないのですが,先日,ワクチン接種しました. 職場は妙齢の女性が多いので. 私が風疹に罹患して,それが感染したら,もう・・・・大変. と,妻に指摘されて,ワクチン接種しました. はい,わたしは,ボケーっとしているのでそれに自分で気付くわけありません. 同世代の皆さん,まずは抗体価をチェックして,必要ならワクチン接種しましょう. 長崎は助成がまだなので,1万円弱しますが・・・・.

脳卒中市民公開講座があります.

5月25日土曜日メルカつきまちで脳卒中市民公開講座があります. 14時から16時まで. 入場無料です. 脳卒中のことについて,少しでも情報提供できればと考えております. 脳卒中にならないために,再発しないために. そんな感じで話ができればと思っています. お話しさせていただくのは, 脳卒中内科医,脳神経外科医,脳卒中専門看護師,救命救急士 の4名です. 質問時間もございますので,ご質問がある方,どうぞよろしくお願いします. 来年こそは,栄養士さんに話をしてもらおう. 今年は,私から少し食事のことを.

東日本大震災後,津波の強かった地域は脳卒中が増えたそうです.

過去の同地域における脳卒中発症データと比べています. Omama S, et al "Influence of the Great East Japan earthquake and tsunami 2011 on occurrence of cerebrovascular diseases in Iwate, Japan" Stroke 2013 ●津波の強かった地域(high flood area)に住む 「75歳以上の男性」 は, 最初の4週間で 脳梗塞の発生率が2.34倍 (※1)に増えていました. ●男性も女性も合わせると1.20倍(※2)でした. ※1: 95%信頼区間 1.34 - 3.34, P<0.001 ※2: 95%信頼区間 1.00 - 1.40, P=0.028 男性は脳卒中を発症しやすかった. その証拠に, ●「男性」は 脳梗塞,脳出血,くも膜下出血すべてを合わせた発症率が1.51倍(P<0.001) でした. 興味深いことに,これらのデータは 2~4カ月後には,過去のデータと変わらない数値に戻っていました. 津波の影響が軽度,もしくはなかった地域ではみられない傾向でした. 医療(血圧管理,内服)が滞ったこと,水分摂取が滞ったこと,などが問題だったのでしょう. あの,未曾有の出来事は,私たちの目の前で起こりました. このまとめられたデータは,あのような状況下でも,できることを粛々とこなす,日本人の非凡さが示されているような気が,私はします. また,脳卒中が最初の1か月から増えるのならば,その時に,ちゃんと脳卒中を診ることができる医師を派遣しないといけないということですね. 勉強になりました. 私たちは,自由であり,自由でありません. 多くの医師が,地震後に,その地域へ入りました. もっと多くの医師は,その地域へ入らず,自分の仕事を継続していました. 私もそうでした. あの場所に,足を踏み入れていない私は,あのできごとの本質を知らないまま,医師を続けていきます.

学生の皆さんに脳卒中講義です.

4年生. 実は,1回すっぽかしました. 学生の皆さん,すいませんでした. 本日は,禊ぎの講義. 2人でリレー講義. 脳卒中の疾患総論. からの,治療各論. 要介護疾患の第1位脳卒中. 数年,数十年後に認知症をおこすかも知れない脳卒中. その,数年先の,かなり先の,脳卒中後遺症を予防するのは,いつか? それは,超急性期の現場です. 超急性期の治療を適切に行い, 「ぼや」で終わらせる. ということを,2人で学生に話しました. しかし,講義ってむずかしい. どうやったら,興味ない話に興味をもたせることができるんだろう. それに,時間も必要. せっかく,勉強してもらえるいい機会だから,面白くしようと思ったら,準備にそれなりに時間がかかる. 今日も,急患や,院内の患者相談,外来やらで,講義できるかどうかぎりぎりまでわからない状況でした. 講義上手の先生に,おもしろ講義うんちくを教えてもらいたい. そら,寝る人もおる. 自分も寝よった.

Penumbra systemを使った血管内カテーテル治療

先日、連休の真ん中のお休みの日に来院された脳梗塞患者さん.つまった血管が脳の主要な血管でありましたので血管内カテーテル治療を行いました。 その時というか、終了時の写真。 奥の男性が持っている赤い機械は,カテーテル治療で使った吸引機. 今回は,Penumbra systemという器具を使って,血栓をとる治療を行いました. このリンクにPenumbra systemの動画があります. Penumbra stroke system カテーテルの先で血栓をこしこし擦りながら,陰圧で壊れた血栓を吸引するというシステムです. 比較的良好な再開通が得られました. もうひとつ,この写真のポイント. 休みの日ですが,脳神経外科教授がカテーテル室に顔を出していらっしゃいました.. 教授のコメントで治療が良い方向に向きました. 冷静なスタッフが外から声をかけてくれるとありがたいものです.中の人間は集中し過ぎていることがあるから. われわれ脳卒中内科の教授ではありませんが(われわれは脳卒中内科の教授は,救命救急センター教授であります),ありがたい存在であります.

ワーファリンの中和剤.アメリカで保険適応に.

ワーファリンとは,血液が固まりにくくなる薬です. 心房細動,心臓の弁を手術した人,そのほか血が固まりやすくなる病気を持っている人が内服しています. 当院では,というか日本の他のたくさんの病院も,ワーファリン内服中の患者で,脳出血や,外傷などにより重篤な状態になった時は,第Ⅸ因子複合体という薬を使っています. これでワーファリンの効果は10分から20分ぐらいでほぼ内服していない状態になります. でも,保険適応「外」なのです. 従いまして,病院が全額負担しています. ん十万します. 早く保険適応になって欲しい薬の一つです. そんな日本の現状にあって,アメリカでは本日ワーファリン内服中の出血性病変に対して,中和剤が保険適応になったという良いニュースです. FDAのプレスニュース http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm350026.htm?source=govdelivery Kcentra 凝固因子が4つ入っています. Ⅱ,Ⅸ,Ⅶ,Ⅹ=に,く,なっ,とう で,学生の時に覚えました. ワーファリンが抑える4つのポイント. その凝固因子を補充できます. また,新規抗凝固薬である,ダビガトラン,リバーロキサバン,アピキサバンに対しても有効である可能性が高いです. 副作用で多いものは,頭痛,嘔気嘔吐,関節痛,低血圧です. 重篤な副作用は,もちろん血栓傾向です.脳梗塞,肺塞栓,深部静脈血栓. 今,日本で使っている薬でもいいから,日本でも保険適応になるべき薬だと思います.