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5月, 2016の投稿を表示しています

TIA患者が将来脳梗塞または虚血性心疾患発症する確率はこの10年で低下

TIAまたは軽症脳梗塞患者の脳卒中、虚血性心疾患まはた心血管死の発症率は下がってきている。 Amarenco P et al. 2016 NEJM 早期に、認識し、介入する。 「脳血管障害をみる専門医が」がポイント 対象 TIAまたは軽症脳梗塞患者 4789人 21カ国(アメリカは入っていない。もちろん日本も) 2009から2011年 発症7日以内に、専門医受診 結果 平均年齢66歳 70%の患者が高血圧や高脂血症を有する 87%の患者は24時間以内に専門医受診 平均在院日数4日 抗血小板薬:病前27% → 退院時90%、3カ月後(81%)、1年後(79%) 抗凝固薬:病前5.1% → 退院時18%、3カ月後(17%)、1年後(17%) スタチン:病前25% → 退院時67%、3カ月後(68%)、1年後(65%) TIAまたは軽症脳梗塞患者のprimary outcome(1年後)到達率 --Primary outcome: 心血管死、虚血性もしくは出血性脳卒中、虚血性心疾患 6.2% (n=274, 心血管死:25人、脳卒中:210人、虚血性心疾患:39人) ※1997年-2003年、90日まで: 12 - 20% だった。 TIAまたは軽症脳梗塞患者の脳卒中(虚血も出血も)発症率はこれまでのデータからほぼ半減 2日まで:1.5% (n=67) 7日まで:2.1% (n=95) 30日まで:2.8% (n=128) 90日まで:3.7% (n=168) ※これまでのデータ:12-20% 1年まで:5.4% (n=224) ---------------------------------------------------- 早期治療介入、二次予防、が重要。 それが認識されてきている証拠。 ---------------------------------------------------- ABCD2 scoreが高いほど、脳卒中再発率が高い。 0-3 vs. 6-7: HR 2.20 (95%CI, 1.41 - 3.42; p<0.001) 虚血巣が多いほど、脳卒中再発率が高い。 なし vs. 多発: HR 2.16 (95%CI, 1.46 - 3.21;

出張先でランニング。その4 @ 神戸三宮

ytateさんの0:47 時の (ランニング) Move #SuuntoRun : 21.5.2016 - 0:47 時 5.61 km, ランニング Move 三宮駅近くにホテルから、みなとのもり公園を目指してランニング。 神戸三宮駅からみなとのもり公園 しかし、前日の痛飲が効いて、 おえっ、ってなりそうになったので、ほとんど歩きました。 まずは繁華街。 5時30分 早朝はカラスがたくさん。 さらに、若い兄ちゃんと、妙齢の女性がビルから出てきて、なんだろうか。 フラワーロードを南下し、みなともり公園に到着。 みなとのもり公園 神戸震災復興記念公園。だそうです。 スケボーとか、インラインスケートとかできるところもありました。 すでに、ちゃんと練習しているランナーが 。 おえっ、ってなりそうな私は一番外側をたらたら。 整備がなされていて走りやすかったです。 1周200か, 300mぐらいでしょうか。 そこを抜けると、さらにそこも整備されていて、車も来ないのでリラックスして走れます。 小野浜公園ランニングコース に到着。  ウッドチップコースで、ちょうどいい硬さ。 軟すぎず、かたくないクッションです。 野口みずきさんとか、君原健二さんとかのモニュメントがありました。 君原健二さんの隣には円谷幸吉さんのモニュメントも。 東遊園地を通って、フラワーロードを北上。 ホテル近くに戻って最後は生田神社でお参り。 離婚しませんように。 本当は海まで出たかったのですが、 おえっ、ってなりそうだったので戻りました。 それが心残りでしたが、とても走りやすいコースでした。

第57回日本神経学会学術総会2016 @ 神戸

なおる神経内科をめざして 第57回日本神経学会学術大会 今年は、脳卒中学会総会(留守番のため)に参加しなかったので、こちらに参加しました。 参加して、 「やっぱり神経総会は面白い」 と再認識しました。 脳はカオスです。 疾患のカオス。 血管障害、変性疾患、脱髄疾患、感染、筋疾患、末梢神経障害、腫瘍。。。 いろいろな分野から、多くの発表があり、 へぇ~ とか ほ~ とか言いながら、発表を聞いていました。 ただ、注意しなければいけないのは、 「神経って、おもしろい!」 って、能天気に言って、それで終わっちゃダメってこと。 ちゃんと患者さんに還元しないといけない。 希少疾病をちゃんと診ることができる人がいなければならない。 common diseaseをちゃんと診ることができる人がたくさんいなければならない。 私は、common disease である脳卒中を専門とする脳神経内科医なので、神経疾患の中で最も多い脳卒中患者さんに還元できるように、今回の学会で勉強していこうと思いました。 そうです、そうなんです。 脳疾患は脳の病気なので、血管障害だろうが、変性疾患だろうが、脳に問題が起こっているので、どこかで病態が重なっているところがあるはずです。 片頭痛性の脳梗塞って、いったいなんなんだろう。 脳梗塞って、炎症が関与しているけど、ステロイドって、やっぱりダメか? まだまだ考えないといけないことは多いし、より深い。 一人で考えても限界がある。 common diseaseである脳卒中をみる仲間を、後輩を、たくさん巻き込んで、 「ちゃんと」なおる脳卒中をめざして 脳神経内科医として取り組んでいきます。 福井大学の林浩嗣先生 日本医科大学の青木淳哉先生 慈恵医科大学の寺澤由佳先生 目が細い私 同じ釜の飯を食った仲間です。 仲良しです 仲間でもありますが、ライバルでもあります。 切磋琢磨して、日本の脳卒中診療をよりハイレベルに、盛り上げていきましょう。

週刊医学界新聞への寄稿。来院から治療開始までの時間短縮の鍵は司令塔!?

週刊医学界新聞からご依頼をいただき、寄稿させていただきました。 脳梗塞超急性期におけるチーム医療の重要性 Medicinaと同じ医学書院。 Medicinaの記事( 2016年2月号 特集 脳卒中はこう診る 新ガイドラインで何が変わったか )を読まれたスタッフがお鉢を回してくださったわけです。 要約すると "...急性期脳卒中診療を行う内科医に求められているのは、エースストライカータイプでなく、司令塔タイプ..." です。 つまり、 日向小次郎ではダメで、 松山光くんタイプがいい ってことです。 。。。 救急外来看護師の頑張りを、記事にしています。 私のようなボサーっとしている医師は、なんとなく、慣れてきて、時間とともにあんまり頑張らなくなってきます。サボり傾向があります。 しかし、看護師は、医師とは雰囲気が違います。 やらなければいけないことは、ちゃんとやる、それを後輩につなげる、雰囲気があります。 脳梗塞急性期診療に看護師が積極的に、というか、イニシアチブを取って、診療を進めていくと、もっと良くなるのでは? 具体的に言えば、 来院から、治療までの時間がより短くなるのではないか、 と考えて、 NGK 48 studyを看護師主導で始めました。 ....? いつも、「それが、NGK 48 stud っです!」って口に出して話すときは、 ちょっと赤面します。 うけないし。 でも、聞いた人の心には間違いなく残りやすいので、研究が進めやすい。 来院から治療開始時間は明らかに早くなりました。 残念がながら、予後(日常生活自立状態の患者さんが増える、とか)改善にはつながりませんでした。 もっと工夫が必要かもしれません。 だらだらと、書きましたが、少なくともこの寄稿文を書いていたときは、もっとも時間をかけてまとまるように書いているので、リンクをクリックして見てみてください。 次の狙いは、月刊魔界新聞だっ!