ワーファリン、抗血小板薬2剤。
血液サラサラてんこ盛り。
出血のリスクばかりが上がり、
有効性は疑問視されていました。
triple, mono mono, dualどれにする?
2013Lancet WOEST study
それでも、てんこ盛り状態は続く。
なぜなら、ガイドラインが
「てんこ盛りがおすすめです」
って言っているもんだから。
それに終止符が打たれそうです。
American Heart Association, American Collage of Cardiology, Heart rhythm society
3学会合同の心房細動管理のガイドラインが発表されました。
2014 AHA/ACC/HRS Guideline for the Management of Patients With Atrial Fibrillation: Executive Summary
Following coronary revascularization in patients with CHA2DS2-VASc score is >=2, it may be reasonable to use clopidogrel concurrently with oral anticoagulants, but without aspirin. (Class Ⅱb and Level B)
--冠動脈再開通治療後、CHA2D2-VASc score2以上の患者さんは、クロピドグレルと内服抗凝固薬を使うのがよいでしょう。アスピリンは使わなくてね。
日本ももちろん変わっていくでしょう。
日本人(アジア人)は特に出血しやすい人種ですので、非常に良いことだと思います。
つい先日も、抗血小板薬2剤(アスピリン、クロピドグレル)と抗凝固薬を使っていた患者さんが、院内で脳出血を発症され、非常に厳しい状態になってしまったことがありました。
他に目についたことを、いくつか。
For PCI (冠動脈ステント術), BMS (bare metal stent) may be considered to minimize duration of DAPT. (Class Ⅱb and Level C)
--ベアメタルステントを使うことを考えようね。抗血小板薬2剤使う期間をできるだけ短くするために。
やっぱり抗血小板薬2剤つかう?
これが意味するところ。
あくまで、「心房細動の人の冠動脈ステントに、クロピドグレルと抗凝固薬」のエビデンスレベルは、ClassⅡb and Level Bであり、最上級のエビデンスレベルではない。
抗血小板2剤つかっても悪くない。
でも、抗血小板薬2剤と抗凝固薬のtriple therapyの問題点はほぼ明らか。
したがって、どうしても抗血小板薬2剤つかうなら、できるだけ短くしなさい。
ってこと。
だと、思います。
肥大型心筋症+心房細動は、CHA2DS2-VASc scoreに関係なく、抗凝固薬内服。(ClassⅠ and Level B)
心房細動による塞栓症発症リスク予測にはCHA2DS2-VASc scoreを使いましょう。(ClassⅠ and Level B)
血液サラサラてんこ盛り。
出血のリスクばかりが上がり、
有効性は疑問視されていました。
triple, mono mono, dualどれにする?
2013Lancet WOEST study
それでも、てんこ盛り状態は続く。
なぜなら、ガイドラインが
「てんこ盛りがおすすめです」
って言っているもんだから。
それに終止符が打たれそうです。
American Heart Association, American Collage of Cardiology, Heart rhythm society
3学会合同の心房細動管理のガイドラインが発表されました。
2014 AHA/ACC/HRS Guideline for the Management of Patients With Atrial Fibrillation: Executive Summary
Following coronary revascularization in patients with CHA2DS2-VASc score is >=2, it may be reasonable to use clopidogrel concurrently with oral anticoagulants, but without aspirin. (Class Ⅱb and Level B)
--冠動脈再開通治療後、CHA2D2-VASc score2以上の患者さんは、クロピドグレルと内服抗凝固薬を使うのがよいでしょう。アスピリンは使わなくてね。
日本ももちろん変わっていくでしょう。
日本人(アジア人)は特に出血しやすい人種ですので、非常に良いことだと思います。
つい先日も、抗血小板薬2剤(アスピリン、クロピドグレル)と抗凝固薬を使っていた患者さんが、院内で脳出血を発症され、非常に厳しい状態になってしまったことがありました。
他に目についたことを、いくつか。
For PCI (冠動脈ステント術), BMS (bare metal stent) may be considered to minimize duration of DAPT. (Class Ⅱb and Level C)
--ベアメタルステントを使うことを考えようね。抗血小板薬2剤使う期間をできるだけ短くするために。
やっぱり抗血小板薬2剤つかう?
これが意味するところ。
あくまで、「心房細動の人の冠動脈ステントに、クロピドグレルと抗凝固薬」のエビデンスレベルは、ClassⅡb and Level Bであり、最上級のエビデンスレベルではない。
抗血小板2剤つかっても悪くない。
でも、抗血小板薬2剤と抗凝固薬のtriple therapyの問題点はほぼ明らか。
したがって、どうしても抗血小板薬2剤つかうなら、できるだけ短くしなさい。
ってこと。
だと、思います。
他に、目についたこと。
日本では、抗凝固薬「考慮可」
ですが、このガイドラインでは
「推奨」
になります。
CHADS2 scoreよりも。
アメリカのガイドラインなので、CHA2DS2-VASc scoreがアメリカからのデータ、CHADS2 scoreがヨーロッパからのデータ
だからか!?
と思いましたが、残念(じゃないか)、どちらもアメリカからでした。
アメリカの人たちは、ヨーロッパを強くライバル視しています。
その逆もまた。
ということで、
心房細動患者さんに冠動脈ステント留置術が必要になったら、
クロピドグレルと抗凝固薬
が推奨です。
「薬を減らした方がいい」という研究は、お金にならないので、多施設共同のランダム化研究は難しいと思います。
これ以上、エビデンスレベルが上がることは難しいでしょう。
triple therapy の問題点を明らかにしたWOEST studyの研究グループがDiscussionでディスってます。
A very large trial, however, is unlikely to be done because of lack of interest to sponsors.
だから、このデータやガイドラインをもって、tripleはやめるべきですよね。
日本も。
いつも大変勉強になります。経験上いつもDAPT+抗凝固剤は気になって、リスクにもよりますが、エビデンス無視で問題なければバイアスピリンを中止してました。緊急手術の時でも、クロピドグレルよりバイアスピリンの方が出血が多く止まりにくいんですよね。漸く安心して治療方針が立てられます。ホント、いつも先生のブログは助かってます。
返信削除コメントありがとうございます。
削除頭の中だけでなく、胸の中も血が止まりづらいのですね。
なるほど。
論文を読むということは臨床医のみなさんがやっていることで、ただそれをひけらかしているだけです。読んでい頂いてありがとうございます。