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腎保護が,脳を守る,心臓を守る,命を守る.

本日はNew England Journal of Medicineから.

Olesen J, et al "Stroke and bleeding in atrial fibrillation with chronic kidney disease" N Engl J Med 2012; 367: 625-635.

腎臓病と心房細動をもつ患者の脳卒中リスク.

Danish national registryに登録された患者を解析した観察研究.

Danish・・・・・,ってどこだっけ.



デンマークらしいです.



背景:

心房細動を有する透析患者にワーファリンを内服させると,意外と脳梗塞を増やしてしまう,かもしれない.

心房細動を有する慢性腎臓病患者にワーファリンを内服させると,出血性合併症が増えてしまう,かもしれない.

しかし,たくさんの患者を登録して行う心房細動と脳梗塞の研究から,腎機能障害患者は除外されがち.

目的:

Danish national registryに登録された患者で,中等度から重度の腎臓病をもっていて,かつ心房細動も持っている患者において,脳梗塞や出血性疾患を発症するリスクが高まるかどうかを調べること.

3群に分けています.

1 心房細動のみ
2 心房細動+透析や移植をしていない腎機能障害(末期じゃない腎障害)
3 心房細動+透析もしくは移植腎患者(末期腎障害)

全例心房細動を有することを忘れないように.

結果:

●脳梗塞や全身塞栓症は,腎機能障害がない心房細動患者の約2倍.

心房細動のみ:3.61/100人・年
心房細動+末期じゃない腎障害:6.44/100人・年
心房細動+末期腎障害:5.61/100人・年

●ワーファリンはやっぱり有用.

全体:ハザード比0.59, 95%CI 0.57-0.62
心房細動+末期腎障害:ハザード比0.44, 95%CI 0.26-0.74

しかし,心房細動+末期じゃない腎障害は統計学的有意差を得られませんでした.
ハザード比0.84, 95%CI 0.69-1.01

●腎障害があると出血のリスクはやっぱり高かった.


心房細動のみ:3.54/100人・年
心房細動+末期じゃない腎障害:8.77/100人・年
心房細動+末期腎障害:8.89/100人・年

●腎障害があると心筋梗塞3倍,死亡3倍.



●ワーファリン,アスピリン,またはこの2剤併用は出血のリスクを上げる.
しかし,腎機能障害あるなしで,あまり差はなさそう.


ちなみにアスピリンは,出血のリスクはあげるが,脳梗塞や全身塞栓症のリスクは下げない.
--意味がない,かも.




腎臓病もいろいろな原因があります.ただ,動脈硬化が原因のものは,そこまで行きつかないようにしなければなりません.我々,医師がちゃんと認識して,早期に介入する必要があります.

ただ,その有効な手段については,まだアイデアがありません.

とにかく,この現実を認識して,考え続けます.








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