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胃カメラにおもう

今日は,昨日入院された方の上部消化管内視鏡検査,いわゆる胃カメラを消化器内科の先生方に行っていただきました.

脳梗塞発症前後で嘔吐をされていて,吐物が黒褐色でったので,胃や食道からの出血を考えていました.

血なのに黒くなるのは,胃酸で血液の鉄が酸化されるからです.

結局,逆流性食道炎とマロリーワイス(嘔吐による食道が少し切れる)による出血だったようです.

よかった.

今日思ったこと.

消化器内科の先生の対応が早かったこと.

他の検査とかお忙しい中,すぐに検査をしていただきました.

当たり前だというかもしれないないですけで,当たり前のことを行うことは意外と大変です.

ありがとうございました.

もうひとつ思ったこと.

高齢者の食道裂孔ヘルニアってやっぱり多いだろうなぁ,ということ.

食道裂孔ヘルニアとは,食道側に胃があがってくることです.
食道と胃の境目は横隔膜の孔のところにありますが,この孔がゆるんでしまうことが原因です.

これによって,何が問題となるかというと,脳梗塞,脳出血急性期の栄養管理です.

脳梗塞,脳出血により手足の麻痺が起きると同時にのどの麻痺も起こります.これにより,飲み込みが悪くなります(嚥下障害).

栄養は大切ですので,口から食べられない場合は,1日3回口から細いチューブを入れて栄養を投与する,間欠的経口腔食道栄養法か,チューブを鼻から胃に入れてそのままにして,栄養投与する方法を取ります.

基本的に,液体を投与します.

食道裂孔ヘルニアがあると,逆流しやすいであろうことは容易に想像できます.

口まで戻ってきてしまったら,

アウトです.

気管の方に入り込んでしまいます(誤嚥).

栄養投与後は,しっかり座位を保つ.

当たり前ですが大事です.

また,鼻からチューブを入れたままにする場合は,胃の先の十二指腸までチューブを入れるようにすることも必要になります.
少し,テクニックがいりますが,できないことはありません.

そんなことを思いました.

いずれにしろ,早急に対応していただき,気持ちが良かったです.

ありがとうございました.

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