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日本脳神経超音波学会2012

一応、評議員の末席に名を連ねさせていただいています。

2日のうち、1日参加。

場所は大宮。

長崎から遠いです。

本日の復習。
その場の記憶だけなので、内容は間違っている可能性があります。あしからず。


○内頸動脈内膜剥離前のプラーク変化は結構ある.悪くなるのが3/4ぐらい
私としてはよくなるのが多い印象なので,治療の影響を質問しましたが,治療の影響はないとのことでした.
手術時期の違いが影響しているのかなぁ.当院はいわゆる2週間がスタンダード,という立場ではありません.少し,長い期間見ているからなのでしょうか?

○術中の意図的に普段の10%ぐらい昇圧すると術後虚血巣が減る.
灌流を上げると,wash outできるから?
いろいろ考えるなぁと感心しました.外科医すごいです.

○経鼻経食道心エコー

個人的には最もおもしろかったです.口からは入りづらい人はいるので,もっとも楽にできないかと思ってました.特に若い人は反射が強いので.
ALOKA α7 
single plane
1割は挿入困難があり,鼻茸が影響している?
無理して挿入していないそうです.当たり前でしょうが.
プロ―べのゼリーは鼻から咽頭までの距離を考えて長めにぬる.そうしないと,鼻の中で動きが制限される.
少しアップをかけるとよく見える.それでむしろ接地がいい.
画像の質は,10年前ぐらい.singleなのでいろいろな角度に回さないといけない.

○私の発表には,そうそうたる先生からのアドバイスをいただきました.
論文にするときの参考にしよう.

○小さな学会なのでランチョンセミナーは1つのみ
川崎医科大学 脳卒中医学教室 木村教授.

私のボスです.

話の最初の方に出たtPA静注療法が著効した患者さんの画像は,私の患者さんでした.
まさに,私が撮影し,編集した動画を使っていて,懐かしかったのと同時に,うれしかったです.

新しい話は,NIHSS scoreと発症から治療の時間を掛け算して,その値が低い方がいいかもしれないという研究を行っている事でした.

強調していらっしゃったのは,tPA静注療法が始まった時から同じプロトコールでやっていることが,臨床研究の成果を上げることにとても役立っているということでした.

tPA+血管内治療の現在のプロトコールは,tPA30分後症状の改善がなければ,血管造影室へ行くということでした.早くやらないと血管内治療をする意味がない.

T2*でsusceptibility signがあると7倍溶けづらい.
このサインがあるならすぐに血管内治療を行うという研究をやっているとのこと.


○volume navigation system
MRIやCTの画像を取りこんで,3Dにし,超音波検査におけるプロ―べの動きと同期させる.超音波検査の客観性を補完する.

○川崎医科大学 私の中ボスである井口先生から
1446例に対して経頭蓋ドプラを行った.発症24時間以内を検討.めちゃくちゃ多い!
右左シャントはTIAで多い,心房細動で少ない.
前者は私の論文.後者は青木先生の論文.

この話の中で,今気にしていることのヒントがありました.5%がキーワード.
しっかりやっていこうと思いました.

○獨協医大の竹川先生
研究内容も素晴らしいですが,控えめな性格なのにやることはしっかりやるという芯の太さが好きな先生です.
内容は超音波のacceleration timeについて.
フロアから,大動脈弁狭窄を「見つける」方向で研究してみては?とコメントあり.
超音波していると,やっている方はスクリーニングという気持ちがあるのですが,受け手側が,もう少し高いところを求めているような気がして,「違ったらやだな」という気がわいてきます.
そのちょっとしたジレンマが垣間見えて,「超音波をしっかりやっている人だな」と再認識しました.
偉そうですいません.

○症例報告2例
母親の摂食障害で新生児にビタミンK欠乏症関連の脳出血.ビタミンKは胎盤移行が悪いとのこと.
それならたくさんいそうな気がしますが,かなり少ないそうです.
現在水頭症の手術検討中だそうです.

もう一例.
carotidynia.頸部痛と頸動脈洞反射頻発.
今回の患者さんは頸部痛が軽かったそうですが,ふつうはとても痛いらしい.
頸動脈分岐部周囲に,PET取り込み亢進massあり.MRIやCTも所見ある.造影も少しされる.エコーのプロ―べをあてると血圧が下がってしまう.
片側でもそういうことがあり得るというわけになりますが,もう片方は何しているんだ?そんな時.代償しそうな気がするのですが・・・.
この患者さんは左でしたが,左だから?とか.
炎症所見はごく軽度上昇ぐらいが一般的だそうです.

勉強になった.

小さな学会ですが,それでも偉い先生がいらっしゃいます.
そんな先生方と話ができるということがいいです.

若い先生に発表してもらわないとなぁと思いました.

コメント

  1. お疲れさまです。

    経鼻経食道心エコー
    確かに患者からしたら細くてスムーズに出来るならそれに越したことはないですよね。鼻タケはメジャーな呼び名だったんだ。
    以前胃カメラした時経口で、もう涙目で具合悪かったのを覚えてます。
    先生のボス、井口先生の論文には研究の時にお世話になりました。

    返信削除
  2. 井口先生は中ボスです.直接びしっとご指導いただきました.
    岡山方面に足を向けて寝られません.

    西枕になるので,最初から違う向きですが.

    胃カメラきついですよね.私も,最初は研修医同士で練習したので,きつかったです.2回目食道ポリープをオーベン(指導医)に取ってもらった時もきつかったです.空気が入り過ぎてた様子.

    さて,経鼻の話.
    私は鼻炎だからか,結構痛かったです.

    ただ,経口でもその時の説明の仕方,雰囲気で楽にできることもあります.
    今日は36歳女性,上手にできていましたよ.

    コメントありがとうございます.

    返信削除

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