スキップしてメイン コンテンツに移動

John TREVOlta

ダジャレから入りました.

頭に浮かんだら,言わずにはおれない.悲しい性.

TREVO stent-like retrieverの話.

Single-Center Experience of Cerebral Artery Thrombectomy Using the TREVO Device in 60 Patients With Acute Ischemic Stroke
この器具を脳の血管に入れていき,つまった血栓をヌキとり,回収するというシステムです.

内容に入る前に,Solitaireという似たような器具があります.



形の違いが少しありますが,TREVOが後から出たと思うので,TREVOの有効性か安全性においてSolitaireより改善させた点があるのでしょうか?申し訳ありませんが,私は知りません.

Solitaireはヨーロッパ発の器具で,アメリカで使えるようになったのはつい最近です.もちろん日本では使えません.

今日はTREVOの話.

単施設.前向き.60人の患者でTREVOの有効性を検討しました.

1年間で60人登録.

多いです.

実際の内訳はTREVO 49人,Solitaire 5人,Merci 3人,Solitaire + Merci 3人,TREVO + tPA動注1人でした.

全体で,平均年齢71歳.来院時のmedian NIHSS score 18.tPAをすでに使われていたのは55%.

閉塞血管は,内頸動脈 T occlusion 13人(21.6%),中大脳動脈近位部20人(35.0%),中大脳動脈遠位部10人(16.7%),M2 11人(18.3%),脳底動脈6人(10.0%),ちなみに内頸動脈起始部の70%以上狭窄があったのは11人.

発症から穿刺まで,210分くらい.
発症から再開通まで,302分くらい.
穿刺から再開通まで,80分くらい.

Thrombolysis in Cerebral Infarction (TICI) 2b-3は86.7%.2-3は93%.

※TICI分類
0:灌流なし
1:再開通はあるが末梢灌流の改善がほとんどないもの
2a:閉塞血管支配領域の半分以下の灌流.
2b:閉塞血管支配領域の50%以上の領域の灌流.
3:末梢まで遅延のない再灌流.

90日後ほとんど問題なく日々の生活が送れる,という状態よりいい人(mRS =< 2)は27人(45%),死亡17人(28%).

他の器具と比較した表がありました.



Solitaireと同じくらい.ですかね.

ガチンコで比較しないとわからないですが.

ポルトガルの先生が,少数例でTREVO vs Solitaireをしている発表スライドがインターネットで見られましたが,差はありませんでした.

こういうのを見ていると,いつも気になるのが,死亡率の高さ.

血管内治療を”しない”患者の死亡率って,ここまで高くないはずです.

日本人と西洋人の生き方というか,死に対するというか,考え方が違うことが影響しているのでしょうか?

大きな問題ではあるものの,それはさておき,日本にもSolitaireとかTREVOが入ってくるといいとはもちろん思います.使ってなんぼです.使ってみないとわかりません.

実際の使用感だけでなく,治療効果も.

私は,血管内治療が専門ではありませんが,Penumbra systemの煩雑さに比べると,簡単になるような気がします.気のせいかもしれません.

時々しか,血管内治療適応患者が来ない施設では,Penumbra systemを看護師も交えて,円滑にやるのは,少し難しいような気がします.専門家じゃないので,気のせいかもしれませんが.





コメント

  1. (笑)そうくる
    某nightfever観た事無いデス
    学生の頃観たフェノミナンを思い出しました。

    返信削除
    返信
    1. ありがとうございます.
      "TREVO"って命名した人もそう思っただろうなぁと妄想しました.

      しかし,当院ではなかなか適応症例が来ず,血管内治療できていないですね.

      いろいろジレンマがあります.

      削除
    2. そうですね
      使ってなんぼですよね。机上の空論じまい。
      最近はtPAにも滅多にお目にかかれずじまい。
      波に乗れるか心配心配。

      ジレンマとイマジンをよく読み間違えます。
      今日もおつかれさま。の国。

      削除
    3. お疲れさまでした.
      また,今日もがんばりましょう.

      削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

NIHSSスコアの基本を再確認。

※付録 NIHSSスコア NIHSSスコアを作ったLyden先生がNIHSSスコアについて書いています。 NIHSSスコアを評価すると、ときどき、 「これ、何点にすべきですか?」 なんて、看護師や、研修医から聞かれて、 「まぁ、1点と2点の間って感じかな?」 と、ぼかしたり、 「思うとおりに評価していいよ。それが、大切だ!」 と、妙に「お前を信頼しているぜ」感を醸し出したりして、 その場を切り抜けていました。 それも、間違いだとは思いませんが、「もっとスッキリしたい」とみんな思っていたのだと思います。 で、このもやもや感を少しでも解消できるかと思って、 Lyden et al. Stroke. 2017;48:513-519 Using the National Institutes of Health Stroke Scale を読んでみましたが、 基本、NIHSSスコアが作られた歴史 的な話ばかりで、 スッキリせず。 期待がずれていたのは、こっちの問題です。 それでも、2つ再確認出来たことがありました。 NIHSSスコアを評価するときのルール すべての項目で、Score what you see, not what you think (診たものを評価する。検者が考えたものではない) すべての項目で、Score the first response, not the best response, except item 9 best language (最初の反応を評価する。ベストの反応ではない。でも、言語の評価はベストの反応で) すべての項目で、Do not coach (コーチしちゃだめ) 項目1aで、May be assessed casually while taking history (会話している間に評価可能でしょう) 項目2で、Only assess horizontal gaze (水平方向の眼球運動のみ評価) 項目5 and 6で、Count out loud and use your fingers to show the patient your count (声を出して数字をカウントし、患者の前で指を折ってカウントすることもす...

3度めの正直。日本神経学会専門医合格。

第40回神経専門医試験に合格しました。 合格をいただきました。 3度めの正直なのです。 第38回☓、第39回☓、で今回。 試験結果が出るまで、 「3度目の正直」:「2度あることは3度ある」=1:5 ぐらいの心境でした。 2回不合格だったことは、少しだけ恥ずかしいですが、仕方ありません。 それが、現実ですし、逆に、得られたことも大きかったです。 神経診察を基本からやり直すと、より深く、それぞれの診察の意味と、的確な総合的診断に結びつくことを理解することが出来ました。 疾患についても勉強しなおしました。 あたり前ののことですが、でもそのあたり前(基本)が重要なんですね。 多くの神経内科医は知っていることなのでしょうけど。 今回も試験当日は20分ずつ2部屋で面接試験がありました。1つ目の部屋では、診察の実技です。 面接官の先生はiPadを見ながら、どれを質問しようか考えていらっしゃいました。 おそらく、神経診察の到達目標みたいなのがあって、そのうちの1つか、2つを受験者にさせているのだと思います。 「右麻痺があって、複視がある人の診察をしてください。あっ、意識障害も有るということで」 横に座っている若いお兄ちゃんを診察させていただくことになります。 いつも(3回目なので)思うのは、この普通の人を、病気の人としてイメージしながら診察することの難しさです。 診察しても、麻痺の症状をしてくれるわけではありません。「ものが二重に見える」と訴えてくれるわけではありません。もちろん、意識清明です。 脳神経の2番から順に診察をしていくと、省くことができず、そのまま脳神経診察終了。 ベッドに寝かせて、運動の診察をして、チラッと試験管をみても、何もおっしゃらないので、そのまま感覚、協調運動の診察。チラっと試験管をみても、何もおっしゃらないので、そのまま腱反射、病的反射の診察。そこで、試験管から一言。 「あのー、意識障害もありましたよね」 「あっ。」 かるく、混乱して、最後まで意識障害の診察をせずに終わってしまいました。 やってしまった~と思いつつも、意識の診察を「わかりますか〜」なんて、質問したところで、 「ま、それはいいので」「意識障害があれば、髄膜刺激徴候も必ず診ますよね」 ...

ヘディングってたしかにガツーンて来る。そして、神経変性疾患になる、かも。

中学、高校とサッカーしてました。 ヘディングが一応武器でした。 背高い方だったし。 ヘディングでボールを跳ね返すとき、 結構「ガツーン」と来ます。 しばらくサッカーしてなくて、久しぶりにサッカーして、そのときになんとはなしにヘディングしたときの衝撃は びびります。 こんなことしてたんだ、俺。 って思うほどです。 私、今、幸せにも健康です。 将来的にも体的には元気だと思います。 でも、頭的には認知症になるかもしれない。 という論文。 The New England Journal of Medicine 元プロサッカー選手の神経変性疾患による死亡率が高い。 スコットランドの元プロサッカー選手7,676人と一般住民23,028人比較 後ろ向きコホート研究 一次エンドポイント:神経変性疾患死亡率 ※神経変性疾患:  原因が明らかでない認知症  アルツハイマー型認知症  アルツハイマー型以外の認知症  運動ニューロン疾患(筋萎縮性側索硬化症など)  パーキンソン病 結論: 中央値18年の追跡で、いわゆる死亡診断書を見直してチェックしています。 すべての死亡は、 元プロサッカー選手 15.4%<一般住民 16.5% プロサッカー選手で、体は健康。 だから、一般人と比べて、70歳までの死亡は少ない。 でも、70歳を超えると、元プロサッカー選手の死亡率が高くなる。 なんでだろう。 死亡診断書に記載された直接死因は、 血管障害による死亡や肺癌死が少ない。 でも、神経変性疾患による死亡は高い。 ここらへんが関係ありそう。 (※ちなみに脳卒中死は差がありませんでした) 死亡診断書に記載された直接死因と、死亡に関連した原因をあわせてみると以下の表のとおりでした。 なんでこんな結果になったのか。 論文内では直接的には表現されていないけど、 次のサブ解析で、その意図は明らか。 ゴールキーパー vs フィールドプレイヤー ヘディングの頻度が大きく違う。 死亡は差はなかったが、 認知症薬処方率が、フィールドプレイヤーで多かった( OR:0.41、9...