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長崎脳卒中市民公開講座まとめ

今回は聴衆として参加させていただいたので、そのまとめをさせていただきます。

一般の皆様もたくさんいらっしゃっていただきましたが、脳卒中病棟以外の看護師や他の病院の看護師の方、リハビリテーションスタッフなどたくさん来てくれていて、勉強熱心。

感心しました。

患者さん目線、一般人としての目線も、診療に大切です。

長崎のために、市民の方も含めて、脳卒中診療を良くしていきましょう。


一人目は大学病院脳卒中センター
脳卒中診療の現在の状況を説明させていただきました。
大学病院に搬送される脳卒中患者は年間400人近く。
脳梗塞は250人くらい。
4年前の1.5倍ぐらいに増えています。
tPA点滴治療も去年は九州1位(おそらく)、国立大学病院国内1位(多分?)。

その後は、脳の仕組みの話。
前頭葉は人間に特徴的。
--何かしようとするときの命令を作るところ。
後頭葉。
--見たものを認識、分析するところ。
側頭葉。
--聞いたものを認識、分析するところ。
頭頂葉。
--感覚情報を認識、分析するところ。

記憶だって障害される。

いろいろな場所で起こる脳梗塞は、いろいろな症状を起こす。
だから、脳梗塞の後遺症は、麻痺だけでない。

アルツハイマー型認知症は海馬の萎縮がある。
海馬で記憶の形成ができない。
だから、新しい記憶が作られず、昨日の晩御飯のこと、昨日あった人、などを忘れてしまう。

アルツハイマー型認知症の人は、
何かしないといけないと思っていた、その何か、だけでなく、思っていたことさえも忘れる。
忘れていることを、取り繕う。
時間や季節感がなくなる。
進行すると迷子になる。
人間関係に関してはかなり進行してから出現する。
2つ以上のことが重なると処理できなくなる。
計画を立てて行動することができなくなる。

脳梗塞も大切だけど、認知症も大切。

二人目は栄養管理室室長
減塩のコツ

動脈を若々しく保つために減塩。

コンビニのおにぎりは塩分多い。
たらこおにぎり、ナトリウム550mg。塩分1.4g

ナトリウム☓2.54が塩分。

焼き鳥の塩振り2回分ぐらい。

規則正しい生活+こまめな水分摂取。

一番水分が少ない時間帯。それは朝。

だから朝食が最も大切。

減塩目標69gぐらい。

まずは塩蔵品をへらす。

かまぼこ、するめ、漬物、などなど。

甘みに負けないだけの塩気を使うのが和食。

だから、

まず、甘みを減らす。

すると、塩気も減らせる。

そうすると薄味。

助六は塩分の王様。

天然のだし汁はナトリウム(塩分)が少ない。

手間隙かかると塩気が増えていく。
塩焼きよりあらだき。

ポン酢は意外と塩分が多い。要注意。

減塩のコツ。

味を感じやすくする。

無塩の食材に味をのせる。そうすると舌ですぐに味を感じることができる。

まとめ



手抜きが愛情です!

三番目。

脳卒中リハビリテーション。

回復期リハビリテーション病院での対応について。

日常生活に沿ったリハビリテーションが大切!!

食事は大切。

まずは口の中の環境を整える。

食前食後の歯磨き。計6回。

麻痺があれば着替えが難しい。

麻痺があっても着替えができるように練習する。

トイレ。

たくさんの動作が必要。

車いすで行って、立ち上がって、ズボンを下ろして、便座に座って、拭いて、立ち上がって、ズボンを上げて、車いすに座る。

16回トイレに行けば、6回練習ができる。

家族にも介助の仕方をお伝えする。

介護保険の情報もお伝えする。

退院前にみんなで相談。

患者さんそれぞれの症状にあったリハビリテーション。
楽しみながら(リハビリテーションの内容をアレンジして)。
自宅生活を想像しながら。


最後は在宅医療を実践している脳神経外科開業医の医師から。

今の在宅診療は、医師は下支え。
ケアマネージャー、ヘルパー、看護師などが中心。

生活があってこその医療。

生活を知ってこそ、医療が施せる。介護のプランが立てられる。

そこが訪問診療の有用なところ。

脳卒中の訪問診療は難しいけど、自宅が本人にとって、最も安寧な場所。

いろいろあるけど、在宅で見ていると、何故か良くなったり、笑顔が見られるようになったりする。

医師の都合で自宅に帰れない人を出したくない。

それが長崎在宅Dr.ネットの理念。
  
在宅診療を続けるには、

患者さん側が問題を抱え込まない。

多職種でケアする。

要は、みんなで一人の患者さんに対応していく。

などなどなど。

私にとってはとても勉強になりましたが、一般の方にはどうだったのでしょうか?

また、来年も趣向を凝らしたやっていきたいと思います。

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