私の患者さんが,心臓カテーテル検査に続き,脳血管カテーテル検査を連続で受けていただきました.
頸動脈や脳動脈に動脈硬化が強い人は,心臓の血管にも動脈硬化が強いことがあります.
私たちは,頸動脈や脳動脈の動脈硬化が強いことで脳梗塞を起こした患者さんすべてに,心臓の血管状態の評価も行っています(薬剤負荷心筋シンチグラフィーまたは冠動脈CT).
この方は,今まで心臓の血管が動脈硬化で狭いことが原因の「胸部圧迫感,拘扼感」を感じたことはなかったのですが,薬剤負荷心筋シンチで心臓の血管が狭いことが予想され,心臓カテーテル検査の運びとなりました.
頸動脈狭窄もあったので,脳血管カテーテル検査も続けて行いました.
頭だけを診てちゃだめです.
特に内科医なので,全身を知ることに注意を払わなければなりません.
脳梗塞患者は・・・,
--糖尿病をもっていることがあるので,糖尿病の管理を行わなければなりません.
--心疾患をもっていることがあるので,その管理を行わないといけないし,今回の方の様に,今まで気付かれていない,心臓の血管に問題がある可能性についても予想しなければなりません.
--誤嚥性肺炎を起こすことがあります.
--血圧管理,コレステロール管理は当たり前.
--全身の血管病ですから腎臓が悪い人も多いです.
--足の血管の動脈硬化が強いこともあり,ちゃんと診察しないと気付かないことがあります.
--抗血栓薬(血液が固まりにくくなる薬)を内服するので,消化管出血に注意が必要です.
--リハビリが必要です.飲み込みのリハビリも,体を動かすリハビリも.
--脳卒中は要介護5を受ける患者で最も多い理由の病気です.今後の生活にも思いを巡らせなければなりません.
・・・たくさん.
でも,なんか「内科医やってるなぁ」と思うことしばしばです.
同級生も入ってます.
一緒に怒られながら心カテしたあのころが懐かしいね.
怒られてたのは私だけだったかもしれないけど.
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