脳卒中・循環器病対策基本法が12月10日衆議院本会議で、全会一致で可決、成立しました。 2009年に脳卒中対策基本法が提唱され、 政権が替わったり、 未曾有の東日本大震災があったり、 法案自体の行く末は、そのときどきで紆余曲折ありましたが、 2018年「脳卒中・循環器病対策基本法」という形で成立しました。 この法案可決にご尽力された先生方は、ご高名な方ばかりなので、 「ご尽力に感謝いたします」 と私が言っても、「いやいや、末端のあんたが、変でしょ」、感が半端ない いや、ぱねー、ので、 そんなことは言わず、 私達世代は、その恩恵、利益を、未来を見据え、しっかり国民に還元していかなくてはならない、と身が引き締まる思いが、 今、少ししています。 という、気持ち。妥当。 私が、考える、この「脳循対策基本法」(の略でどうでしょう。)の最大の目標は、 「健康寿命の延伸」 脳卒中は日本人の死因の第三位ですが、 1. がん、2. 心疾患、3 脳血管疾患、4 老衰、5、肺炎、6 不慮の事故、7 自殺 要介護疾患の第一位です。圧倒的に。 要介護5はいわゆる「寝たきり状態」 現状把握が重要ですので、 「全例登録」 が行われると大きいと思います。 2006年がん対策基本法制定後に、「がん登録」が法制化され、2016年より全例登録されるようになっています。 それが、がん患者さんの状態や、地域ごとのがん診療の状態、それらの経年経過の把握につながり、 どこに力を入れれば、より良いがん診療を国民に提供できるか、の理解に繋がります。 しかし、「じゃぁ、OK、やりましょう」とすぐにならないのは、準備や、お金の問題もありますが、プライバシーの問題もあります。 個人の病気のことも、個人のプライバシーです。 大雑把な議論では、よろしくないわけです。 が、このことについて、国民の理解を得ることは、そう難しくないような気がしますので、ぜひ早急に進めていきたい部分だと、一脳卒中診療医としては思います。 脳卒中、循環器病診療において、もっとも手間とお金がかかるところは、どの部分でしょうか? 予防? 急性期治療? 回復期・維