NGK48の期間はそれ以前の期間(pre-NGK48) と比べて、来院から治療開始までの時間が短縮 56分 vs. 48分、p<0.001 図ったように48分。 怪しいデータにみえてしまいますが、 真実ですので。 |
という研究名。
ONYANKO studyだと、ちょっと違う。
医師と看護師の協同とStroke Code の導入が来院からtPA 静注療法開始時間を短縮する可能性がある
名付けておきながら、毎度、毎度、講演や学会などでこの名前を言うときには、恥ずかしさで
妙に早口になったり、
「いや、キャッチーな名前のほうが、看護師だけでなく、検査技師さんとかが気にしてくれるので・・・」
などと言い訳がましくなったりします。
英語の論文で投稿すると、よっぽど日本のポップカルチャーに詳しい人が査読してくれない限り、
「なんで48分やねん」
って、突っ込まれる可能性が高いので、
日本語で書きました。
この度、脳卒中2018年1月号(48巻1号)に掲載をいただきました。
査読してくださった先生、ありがとうございました。
・・・、それでも、NGK (長崎空港の空港コードと一緒)と
48分って言う絶妙な時間、
気に入っています。
研究テーマはtPA静注療法の来院から治療開始までの時間短縮を目指す研究です。
ポイントは、救急外来の看護師が、tPA静注療法適応の可能性がある患者の診療に大きく関わることです。
具体的には、看護師の中で勉強会をしたり、看護師が脳神経内科医や脳神経外科医、また放射線技師と勉強会をしたりして、前準備しました。
研究期間においては、
実際の診療の現場で、これまで医師がやっていた仕事(MRI検査室に連絡し、時間調整をする。tPAの投与量を計算し、開始する)を能動的に行うようにしてもらいました。
特に重要視したのは、「時間を意識すること」です。
それを看護師に伝えると、いつの間にか、
来院時間をチェックし、「来院後、5分で画像検査のため退出」を看護師の中で目標にし、さらに来院前から、口に出して言ったりもするので、
救急外来で的確に診療するのは当たり前で、
その中で、必要最小限な診療を、急いで行う、という雰囲気で診療が行えるようになりました。
最近、ある救急外来ナースが言っていた言葉が印象的でした。
「脳卒中患者をみるときが一番緊張する」
おそらく、
脳梗塞の治療は発症からの経過時間が短ければ短いほど予後良好につながることがわかっているので、そのことに看護師の頑張りが大きく寄与することにプレッシャーを感じるからなんだろうと思います。
論文掲載ありがとうございます。
救急外来看護師の皆さん、放射線技師の皆さん、ありがとうございました。
今後も、脳卒中診療医が代わることがあっても、脳卒中患者さんは、変わらず来院されます。
看護師の皆さんの頑張りが、患者さんの予後に大きく関わる脳卒中診療。
やりがいある仕事だと思います。
これからも脳卒中患者さんをよろしくお願いします。
週刊医学界新聞への寄稿。来院から治療開始までの時間短縮の鍵は司令塔!?
のブログ内容とほとんど同じでした。
コメント
コメントを投稿