スキップしてメイン コンテンツに移動

地域の病院で語る脳卒中

昨日、地域の病院で、その地域の開業医の先生方もご参集いただき、脳卒中の話をさせていただきました。


「急性期脳卒中診療を行うということ」

と題して話をさせていただきました。

それは、

急性期を含め、慢性期までの「死亡を減らす」ためであることとともに、

さらに大切なことは、

「要介護者を減らす」ということ。

介護保険において、要介護者となる人の大多数は脳卒中を患った人たちです。

患者さん自身も大変ですが、

国民医療費においても、上位にある脳血管疾患を減らすことは大きなインパクトがあります。


脳卒中になったら、リハビリテーションは大切です。

しかし、もっと大切(と信じています)なことは、急性期治療を行うことが出来る人に適切に治療を施すことだと思います。

最初が肝心。

だから、頑張っている。

つもりです。


開業医の先生から質問を頂きました。

「大学病院に紹介して、診断が間違っていても大丈夫か?」

脳卒中の診断は、専門外の先生方にとっては難しいですし、我々でも難しいことがあります。

オーバートリアージ

疑ったら、脳卒中と考えて対応し、検査を行って、脳卒中じゃなかったらしようがない。という対応。

救急隊は血糖測定ができないので、仕方ないのですが、脳卒中ホットラインを介して運ばれてきた脳卒中疑い患者さんが、実は低血糖だった。

ということは、比較的よくあります。

でも、仕方ないのです。

これからも、長崎の脳卒中診療をもっと良くするために、救急の現場で頑張っていく所存でございます。

チーム医療で。

コメント

  1. 非公開で心原性脳梗塞急性期・慢性期治療の質問に回答戴く事はできないのでしょうか。グーグルアカウントから「公開」をクリックすると実名が出そうなのでこう言う形を取らせていただきました。

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。
      大変申し訳ありませんが、このブログに非公開でコメントすることはできないような気がします。
      あまり、詳しくないのでわかりません。
      一般的なことであればお答えできます。
      ただ、場合によっては問題になることもあるので、質問いただいた内容にもよるかと存じます。
      これからもよろしくお願いいたします。

      削除
  2. 心原性脳梗塞慢性期について
    予防効果の高い順に①ワーファリン単独②ノーガード③アスピリン単独
    と欧米の治験結果が出ているようです。(リアルワールド)
    アスピリン+クロピドグレルの2剤併用は
    アスピリン単独よりも予防効果は低く、出血のリスクは増え?
    アスピリン単独よりも心原性脳梗塞再発率は高くなる、
    との認識でいいのでしょうか。

    例えば、このような質問なのですがお答えいただければ幸いです。
    (質問者は一般人です)

    返信削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

NIHSSスコアの基本を再確認。

※付録 NIHSSスコア NIHSSスコアを作ったLyden先生がNIHSSスコアについて書いています。 NIHSSスコアを評価すると、ときどき、 「これ、何点にすべきですか?」 なんて、看護師や、研修医から聞かれて、 「まぁ、1点と2点の間って感じかな?」 と、ぼかしたり、 「思うとおりに評価していいよ。それが、大切だ!」 と、妙に「お前を信頼しているぜ」感を醸し出したりして、 その場を切り抜けていました。 それも、間違いだとは思いませんが、「もっとスッキリしたい」とみんな思っていたのだと思います。 で、このもやもや感を少しでも解消できるかと思って、 Lyden et al. Stroke. 2017;48:513-519 Using the National Institutes of Health Stroke Scale を読んでみましたが、 基本、NIHSSスコアが作られた歴史 的な話ばかりで、 スッキリせず。 期待がずれていたのは、こっちの問題です。 それでも、2つ再確認出来たことがありました。 NIHSSスコアを評価するときのルール すべての項目で、Score what you see, not what you think (診たものを評価する。検者が考えたものではない) すべての項目で、Score the first response, not the best response, except item 9 best language (最初の反応を評価する。ベストの反応ではない。でも、言語の評価はベストの反応で) すべての項目で、Do not coach (コーチしちゃだめ) 項目1aで、May be assessed casually while taking history (会話している間に評価可能でしょう) 項目2で、Only assess horizontal gaze (水平方向の眼球運動のみ評価) 項目5 and 6で、Count out loud and use your fingers to show the patient your count (声を出して数字をカウントし、患者の前で指を折ってカウントすることもす...

3度めの正直。日本神経学会専門医合格。

第40回神経専門医試験に合格しました。 合格をいただきました。 3度めの正直なのです。 第38回☓、第39回☓、で今回。 試験結果が出るまで、 「3度目の正直」:「2度あることは3度ある」=1:5 ぐらいの心境でした。 2回不合格だったことは、少しだけ恥ずかしいですが、仕方ありません。 それが、現実ですし、逆に、得られたことも大きかったです。 神経診察を基本からやり直すと、より深く、それぞれの診察の意味と、的確な総合的診断に結びつくことを理解することが出来ました。 疾患についても勉強しなおしました。 あたり前ののことですが、でもそのあたり前(基本)が重要なんですね。 多くの神経内科医は知っていることなのでしょうけど。 今回も試験当日は20分ずつ2部屋で面接試験がありました。1つ目の部屋では、診察の実技です。 面接官の先生はiPadを見ながら、どれを質問しようか考えていらっしゃいました。 おそらく、神経診察の到達目標みたいなのがあって、そのうちの1つか、2つを受験者にさせているのだと思います。 「右麻痺があって、複視がある人の診察をしてください。あっ、意識障害も有るということで」 横に座っている若いお兄ちゃんを診察させていただくことになります。 いつも(3回目なので)思うのは、この普通の人を、病気の人としてイメージしながら診察することの難しさです。 診察しても、麻痺の症状をしてくれるわけではありません。「ものが二重に見える」と訴えてくれるわけではありません。もちろん、意識清明です。 脳神経の2番から順に診察をしていくと、省くことができず、そのまま脳神経診察終了。 ベッドに寝かせて、運動の診察をして、チラッと試験管をみても、何もおっしゃらないので、そのまま感覚、協調運動の診察。チラっと試験管をみても、何もおっしゃらないので、そのまま腱反射、病的反射の診察。そこで、試験管から一言。 「あのー、意識障害もありましたよね」 「あっ。」 かるく、混乱して、最後まで意識障害の診察をせずに終わってしまいました。 やってしまった~と思いつつも、意識の診察を「わかりますか〜」なんて、質問したところで、 「ま、それはいいので」「意識障害があれば、髄膜刺激徴候も必ず診ますよね」 ...

ヘディングってたしかにガツーンて来る。そして、神経変性疾患になる、かも。

中学、高校とサッカーしてました。 ヘディングが一応武器でした。 背高い方だったし。 ヘディングでボールを跳ね返すとき、 結構「ガツーン」と来ます。 しばらくサッカーしてなくて、久しぶりにサッカーして、そのときになんとはなしにヘディングしたときの衝撃は びびります。 こんなことしてたんだ、俺。 って思うほどです。 私、今、幸せにも健康です。 将来的にも体的には元気だと思います。 でも、頭的には認知症になるかもしれない。 という論文。 The New England Journal of Medicine 元プロサッカー選手の神経変性疾患による死亡率が高い。 スコットランドの元プロサッカー選手7,676人と一般住民23,028人比較 後ろ向きコホート研究 一次エンドポイント:神経変性疾患死亡率 ※神経変性疾患:  原因が明らかでない認知症  アルツハイマー型認知症  アルツハイマー型以外の認知症  運動ニューロン疾患(筋萎縮性側索硬化症など)  パーキンソン病 結論: 中央値18年の追跡で、いわゆる死亡診断書を見直してチェックしています。 すべての死亡は、 元プロサッカー選手 15.4%<一般住民 16.5% プロサッカー選手で、体は健康。 だから、一般人と比べて、70歳までの死亡は少ない。 でも、70歳を超えると、元プロサッカー選手の死亡率が高くなる。 なんでだろう。 死亡診断書に記載された直接死因は、 血管障害による死亡や肺癌死が少ない。 でも、神経変性疾患による死亡は高い。 ここらへんが関係ありそう。 (※ちなみに脳卒中死は差がありませんでした) 死亡診断書に記載された直接死因と、死亡に関連した原因をあわせてみると以下の表のとおりでした。 なんでこんな結果になったのか。 論文内では直接的には表現されていないけど、 次のサブ解析で、その意図は明らか。 ゴールキーパー vs フィールドプレイヤー ヘディングの頻度が大きく違う。 死亡は差はなかったが、 認知症薬処方率が、フィールドプレイヤーで多かった( OR:0.41、9...