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脳血管内治療の適応拡大は可能か?

脳血管内治療は発症6時間以内の脳主幹動脈閉塞に対して有効。

次のステップは、画像結果を元に、発症6時間以上経過した脳梗塞患者さんに適応を拡大できるのか、ということになります。


Marilyn Rymer, MD, vice president of neuroscience at the University of Kansas Hospital in Kansas City

のコメントです。

カンザス州といえば、カンザスミート。

※書き間違い:カンザスビーフ。。。あまり変わりませんが。

※再生マークが付いてますが、再生しません。これはスクリーンショットを貼り付けただけです。すいません。

その背景として。

脳血管内治療で有効な結果を見出した研究は、脳主幹動脈閉塞をCTA, MRA または、脳血管造影で明らかにしました。

MR CLEAN, ESCAPE, SWIFT PRIME, REVASCATは、ASPECTS score > 6(CT評価)の患者で特に有効。

inclusion criteria 例:
SWIFT PRIME: 虚血巣コア < 50cc, 80% mismatch (ratio >1.8)
EXTEND-IA: 虚血巣コア < 70cc, 20% mismatch (ratio >1.2)

意外と画像 inclusion criteriaは違います。

SWIFT-PRIMEのほうが軽症患者を対象とし、
EXTEND-IAのほうが、より重症患者までを対象としたことがわかります。

ちなみに、mistmatch ratioをどうするかもまだまだ疑問が多いところ。
正直、私は解析していましたが、苦手な分野です。
評価する際に、manualでするのか、ソフトウェアでautomatic (EXTEND-IAはRAPID, noncommercial research version, Stanford Universityを使っています。)にするのか。

70cc, mismatch ratio > 1.2としたEXTEND-IAのほうが、これまでよく利用される数字で、一般的だと私は思います。

しかし、興味深いことに、厳し目の患者さんも登録したと思われるEXTEND-IAがすべての脳血管内治療研究データの中で、もっともよい結果でありました。

理由は、私はわかりません。

脳血管内治療。今後の展開

tPA静注療法の適応が3時間から4.5時間に拡大された経緯がある通り、

脳血管内治療でも時間の適応拡大を目指すことになります。

その中心にあるのは、画像検査です。

現在2つのトライアルが進行中です。

DAWN(進行中。500例目標)
DEFUSE-3 (まだ始まってない)

DAWN
対象患者:最終無事確認時間から6〜24時間。
画像基準:
0-20ccの虚血巣コア + NIHSS score >=10 + 80歳以上
0-30ccの虚血巣コア + NIHSS score >=10 + 80歳未満
31-50ccの虚血巣コア + NIHSS score >=20 + 80歳未満

DEFUSE-3
対象患者:最終無事確認時間から6〜16時間。
画像基準:
虚血巣コア<70cc + mismatch ratio > 1.8

MRIで白質病変の変化とか判断材料の一つとしてもいいかもですね。

Kawano et al. J Neurol 2012. Modified ASPECTS for DWI including deep white matter lesions predicts subsequent intracranial hemorrhage.
熊本大学からの報告です。

Tateishi et al. Intervent Neurol 2015. Large deep white matter lesions may predict futile recanalization in endovascular therapy for acute ischemic stroke.


結果を待ちます。

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