つまり、tPA静注療法やれるならやりましょう。
ということ。
久しぶりのブログ。
脳血栓回収療法前のtPA静注療法、必要ですか問題。
時間の無駄だから、
出血のリスクが上がるから、
脳血栓回収療法だけでよくない?
日本医大の鈴木先生が中心となって行った、SKIP trialでは非劣性示されず、
ヨーロッパのOpen-label, 多施設、ランダム化比較試験でも非劣性は示せず、
しかし、中国からの報告では非劣性が示され、
もう、どっちなんだい?
という状況が続いていました。
今回は、SWIFT-DIRECT trial. ヨーロッパから。
非劣性マージンは12%。
やっぱり非劣性示せず。
※ IV alteplase=tPA静注療法
※ Thrombectomy=脳血栓回収療法
層別解析でも非劣性示せず。(図の通り)
5/201 (脳血栓回収療法のみ) vs. 7/202 (tPA + 脳血栓回収療法)
有効な再開通:脳血栓回収療法のみ群で少ない
91% vs. 96% (リスク差 -5.1%, 95% CI -10.2 - 0.0, p=0.047)
tPA静注療法は禁忌がない限り、やったほうがいいでしょう。
ただ、いつもtPAをスキップするかどうか悩むのは、
虚血の範囲が大きい時。
大手術ってどこまでが大手術?
ってこと。
5日前の人工関節置換術は大手術でしょうか?
だれか教えてほしい。
脳血栓回収療法前のtPA静注療法どうするか問題は、次のDIRECT-SAFEで一旦終わり、だと思います。おそらく、そう大きな変わりはないと思います。
将来的にはアルテプラーゼの次世代薬、tenecteplaseでも同様のことが行われることになるでしょう。
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