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脳卒中センター開設8周年。


2011年10月1日に脳卒中センターが開設されてから8年経ちました。

おめでとうございます。

ありがとうございます。

個人的な話。

2011年3月19日クリーブランドでの留学のため、日本を発ちました。

ちょうど震災の年でした。

成田空港は省電力のため、薄暗く、

アメリカのトランジットの空港で、数人のアメリカ人から、

「まあ、日本から?地震は大変だったわね。あなたは大丈夫だったの?」

的な言葉を多くもらったのをよく覚えています。

本当は1年以上の期間留学する予定でしたが、脳卒中センター開設にあわせて早期帰国をする事になりました。
もっとアメリカで勉強したかったんですけど、そういう運命だったのだろうと思っています。

それから、脳卒中をする内科医は、2人から6人になりました。

思ったより増えてはいませんけど、

まあ、それも運命というか、そんなもんなんでしょう。

脳卒中を見る内科医を取り巻く問題はありますが、

現場での努力が足りなかったということでしょう。

魅力を伝える

そのためには自分が魅力を感じていなければなりません。

ついつい、日常の診療に、忙しさにかまけて、新しい展開への挑戦が足りていない。

「いつもの」仕事に追われて、多忙にしていると、なんだか

「仕事したな!」

っていう感じになりますけど、

なんだか違う。

「多忙は怠惰の隠れみの」

だそうです。

あー、納得。

そうだったのか。なんか、生産性がないなあと思っていました。

新しい展開にチャレンジしよう。

脳卒中を見る内科医の魅力をひろげよう。

科研費締切まであと2週間をきりました。


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