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脳卒中センター開設6周年

おめでとうございます。

ありがとうございます。

なんだか、とびとびで、この記事を書いているようです。
脳卒中センター開設◯◯周年

2011年内科医だけで始まった(もちろん、脳神経外科のサポートがあり)、脳卒中センターの歴史。

短いけど。

それなりにいろいろありました。

いろいろあって、最初は、

「血管障害をみる脳卒中内科医でいくぞー」

って、片意地張ってはじめましたが、

なんだか、そういう、「自分の思いだけ」でやるのは、世の中の流れに沿ってないし、自分の哲学にもあってないことに、やっと最近気づいてきました。

やっぱり、

「求められているものに応える」

ことが大事なような気がします。

で、

求められるものって、意外と、世の中の原則であって、本幹であり、

そんなに変わらないもの、

なのかもしれません。

冷静に、周りを見回して、歴史をふりかえると、

そんなに難しいことじゃない。

2014年から、脳神経内科が教室として発足し、初代教授が就任しました。

神経診療は血管障害と、その他の神経疾患、一緒に診療し、教育し、研究していく、土台の骨組みが作られました。

現在は、未来の脳神経内科スタッフが、立派な診療をおこなっていくために、しっかりとした土台を作る時代です。

私も、脳神経内科の医局長として、若いスタッフの意見を積極的に使って、未熟でも、トライしてみて、自分たちで、礎を築く、楽しさに、喜びに気づいてほしいと思っています。

スタッフ全員が自分たちの未来づくりに関与すること。

当たり前ですけど、

それが、長崎の脳卒中診療、神経難病疾患診療の未来につながると信じています。

そして、2017年から脳卒中センターは、脳神経外科と脳神経内科、一緒に運営することになりました。

それまで、一緒に脳卒中診療にあたってきました。

組織の形として、あたり前になっただけですが、それも、流れを考えると、必要なことでしょう。

まだ、10年も経っていませんが、それでも、継続してこれたのは、周囲のサポートがあってこそ。

開業医の先生方、総合病院の先生方、回復期を診療いただく先生方、医療スタッフの皆様から、地域の脳卒中診療へのご理解を頂いていること、ありがたいことです。

ありがとうございます。

院内では、看護師、リハビリテーションスタッフ、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカー、事務処理をサポートして下さる皆様、

そして、脳神経外科の皆様、

今後もがんばりましょう。ありがとうございます。

これまで診させていただいたのは6年間で約1500名の患者さんです。

診療させていただき、ありがとうございます。

これからも、長崎のニーズに応えるために、

脳卒中センターは、あたり前の、ちゃんとした、脳卒中診療を提供する努力を継続していきます。

7年目も頑張るぞー、おー

、的な気持ちです。
今の大学病院脳神経内科の脳卒中グループです。
代わり映えしない・・・。
でも、いまから、仲間が増えていく予感がします。





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