脳血管内治療。 再開通は得られましたが、症状の変化はどうでしょうか? 詰まった血管が再開通しても、症状がよくなるとは限りません。 しかしながら、症状がよくなるのは、再開通が得られた患者に多いのは間違いありません。 本日も、脳卒中内科と脳神経外科で一緒に治療を行いました。 終わったと同時に、次の患者さん。 93歳というご高齢。 症状は感覚性失語。 外界の状況や情報が処理できない状態です(in-putがうまくいかない)。 具体的にいうと、こちらが言っていることが理解できないので、コミュニケーションがとれない。ベッドから起き上がろうとしたり、点滴を抜こうとしたり、と本人はもちろん大変ですが、医療者側も管理が難しい状態です。 ちなみに、運動性失語はout-putがうまくいかないので、基本的にはしゃべることが出来ない。 ただし、理解は良好なので、コミュニケーションはとれる。 それぞれの患者さんで、その程度はさまざまはありますが。 失語症などの、高次脳機能障害は脳卒中診療の中で遭遇する症状です。 なかなかほかの神経疾患で出会うことはありません。 若い先生で、高次脳機能障害に興味を持ったら、脳卒中をしっかりやっている病院で研修を受けましょう。 脱線しました。 で、今日は当直の脳神経外科医に任せて・・・、と思っていたら、当直の脳神経外科医は緊急の手術をしなければならなくなり、対応させていただきました。 脳神経外科医は手術をして、なんぼ。 脳卒中内科医と脳神経外科医で、助け合いながら、診療を行っています。 治療において、やることはやったので、これから患者さんがよくなるかどうか、どう経過するか、は神のみぞ知る。 よくなることを祈るのみ。