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心臓の耳を塞ぐ

心臓の耳

左心耳.

神様が人体に残した不要なもの.
左心耳=left atrial appendage

なぜ,”耳”か?

たぶん外からの見た目で,有名な人が”耳っぽい”って言ったからだと思っています.

が調べたことはありません.

耳に見えんけど.

耳と言うか,問題は”穴”だし.

心房細動が関与した脳梗塞はどうしておこるかと言うと,

心房の収縮が悪くなる

→心房内の左心耳というポケットの収縮も悪くなる

→そこに血栓ができる

→はがれて,流れて,脳血管につまる

→脳梗塞

という流れです.


心房細動による脳梗塞を抑える方法.

1 心房細動を止める.

→ほぼ無理です.

2 左心耳に血栓をつくらせない.

→ここがミソ.

3 血栓をはがれさせない

→現実的でない.

ということで,左心耳に血栓をつくらせないということが重要です.


血栓をつくらせないようにする方法は,

--血液が固まりにくくなる薬.ワルファリンとか,ダビガトランとか,リバーロキサバンとか,アピキサバンとか.

が基本ですが,左心耳というポケットを詰めてしまおう,というカテーテル治療もあります.

Watchman device.




クラゲみたい.

CirculationからWatchman deviceの臨床研究2.3年の経過観察データが出ました.


multicenter PROTECT study.

Watchman deviceのワルファリンに対する非劣性試験.

方法

Primary end pointは脳卒中,全身塞栓症,心血管死.

Intention to treat analysis(最初に登録した患者さんの数をドロップアウトの有無にかかわらずベースにして解析した)

すべての患者が,CHADS2 1以上.(75歳以上or高血圧ありor糖尿病ありorうっ血性心不全ありor脳梗塞またはTIAの既往あり)

Watchman device後,45日間はワルファリン内服.4.5か月までクロピドグレル内服.その後アスピリン継続.

結果

Watchman device 463人.

ワルファリン244人.

平均観察期間2.3年.

ワルファリンが治療域にある時間は66%.これは,過去の臨床研究(RE-LY trialなど)と変わらず,まずまず.

primary end pointは,

Watchman device 3.0% vs ワルファリン 4.3% (/100人・年) 
相対危険度 0.71, 95%信頼区間 0.44-1.30%/年

ワルファリンと変わりません.

safety end point(心タンポナーデなど心嚢液貯留,脳梗塞,重大な出血)

Watchman device 5.5%/年 vs ワルファリン 3.6%/年 
相対危険度 1.53, 95%信頼区間 0.95-2.70%/年

予想通り.

機能予後(mRS 2以上悪化,または死亡)をみると,ワルファリンよりWatchman deviceの方が勝っていた.

また,他の検討では,Watchman device群の方がワルファリン群より,QOLが良かった.


Wathcman 侮れません. 






コメント

  1. 今、胸腔鏡で心耳をオートスーチャーする方法があります。その方が安全かも。但し、血栓がある人はダメですね。いつも勉強になります。

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    1. コメントありがとうございます.

      International stroke conference 2013でそのブースがありまして,ちょっと覗いてきました.

      先っぽが四角で,クイックルワイパーみたいなやつ.

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