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拡張障害が原因の心不全にスタチンはいい?

アメリカのガイドラインでは

”心不全を改善させるためにスタチン(コレステロールを下げる薬)は使うべきでない”

と書いてあります。

しかしながら心不全には、大きく分けて2つの原因があります。
”収縮”が問題か”拡張”が問題か。

で、今回の研究は、”拡張障害”が原因の心不全に対するスタチンの効果をメタアナリシスで検討した、というものでした。

Meta-analysis of the effect of statins on mortality in patients with preserved ejection fraction

アメリカから6個、ヨーロッパから4個、アジアから1個の論文をひっぱてきて調べています。

そのため、「ちゃんと薬を飲んだか」とか、「薬の量は?種類は?」だとかは、バラバラで、「スタチン投与群と非投与群」というくくりでの検討になります。

結果:
拡張障害が原因の心不全患者でスタチン投与群で、10年後死亡が40%減る。
(RR 0.60, 95% CI 0.49-0.74)

5年以下も効果あり。
(RR 0.34, 95% CI 0.15-0.77)

10年以上も効果あり。
(RR 0.64, 95% CI 0.47-0.89)

結論:
スタチンは拡張障害が原因の心不全患者の死亡を減らすかもしれない。
前向き研究が必要である。

考えられる理由
拡張障害を有する患者は年齢が高めで、糖尿病、高血圧、虚血性心疾患を有することが多い。これらはスタチンが有効な病態である。

動物における検討で、スタチンは心筋肥大、間質の線維化、左室の弛緩・拡張、左室のリモデリングにおいて良い効果をもたらすことがわかっている。

でも、究極、よくわかっていない。

脳梗塞患者の拡張障害は死亡と関連するかもしれないと思っていて、今論文執筆中です。

私にとっては興味深い話で、今後もさらに深く検討していきたいと思っています。


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