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STROKE2012 初日

本日から3日間、脳卒中学会総会です。

これはメインの学会なので重要です。

今年は福岡。福岡国際会議場、福岡サンパレスが会場です。

毎年、脳卒中学会総会と日本脳卒中の外科学会、さらにスパズム・シンポジウムが同時開催されます。

スパズムというのは、くも膜下出血を起こした後に起こる血管の収縮のことです。

今回は自分の勉強のために学会レポートをしてみよう。

その前に自分の発表を終わらせます。
・・・・
予想通りイマイチな発表。
そろそろ自分の本当の専門フィールドを探さなければ、友人という名のライバルに負けてしまう・・・。

強い危機感を自覚できたのでよしとします。

私のCliveland Clinic前任者、川崎医大脳卒中医学教室の青木先生の発表。

tPA静注療法前のDWI-ASPECTSは中大脳動脈閉塞例の予後を予測する。
DWI-ASPECTS>=7が大切です。

青木先生画像解析得意です。非凡な先生で、尊敬しています。

脳底動脈のFLAIR Hyperintennsity Vessel Signと再開通率。
脳底動脈のFLAIR高信号はSlow flow.
再開通率との関連はあるかも。数が少ないので不明。

FLAIR Hyperintensity vessel signとOgas PET
HVSあるとCBFが低い。
slow flowか、reptomeningeal anastomosisか。佐々木先生がコメントした通り、いずれにしろslow flow。

CADASILは髄鞘主体の病気、FLAIRで白質病変がない時期でもq image scoreを使えば検出できるかも。
47歳のsubclinical CADASIL. 今後のことを考えると・・・、大変。

RESCUE-Japan。1400例。
tPA静注療法に血管内治療を追加。どんどん増えています。特にMERCI Retrieverが認可されてから、著明です。
内頸動脈閉塞例には有効かもしれない。inclusion violationがないのはさすが日本人って感じです。
inclusion criteriaを厳しくして患者をしっかり選択するのは日本人らしいです。
アメリカのやり方は,大きく括って,患者をたくさん登録するやり方です.

Cleveland Clinic のDr. Uchino.内野先生.
日本を離れて30年.英語で話すときは,がーっと話すけど,日本語で発表する時は,緊張がこちらにも伝わってきました.
CT perfusion 9が退院時良好な経過が,30日後の経過良好に関連する.DWI-ASPECTSは関連がなかった.

この結果は,すこし残念.私がデータをみていて,もちろん,CTがいいのはわかっているけど,DWIが良くあってほしい.やっぱりMRIのほうが,みんなが分かりやすいので.

このデータの一部は立石と川崎医大の青木先生が調べています.

ちょっとまとまりがないけど,備忘録気味なので仕方がない.

読み流してください.



むかって,左から青木先生(川崎医大),内野先生,立石,小林先生(川崎医大).歴代,アメリカ,クリーブランドクリニック(以前はピッツバーグ)の内野先生の教え子です.



会長招宴で,脳卒中医たくさん.


最後はこれでしょう.屋台ラーメン

コメント

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