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投稿

長崎救急隊と脳卒中を語り合う

2015年8月27日、 長崎の救急隊と脳神経内科、脳神経外科 で寄り集まって、 脳卒中の勉強会を行いました。 救急隊のほとんどの方が、当日朝まで勤務して、その12時間後にこの会に参加されています。 その勉強熱心さには頭が下がる思いであるのと同時に、 私達、医師も、その思いに応えなければならないと身が引き締まる思いでした。 ------------------ 私達医師は、看護師、設備、道具などが整えられた環境で、患者さんを診療できます。 救急救命士は、現場で、限られた道具(血圧計やペンライトなど、というかそれぐらい)で患者さんを判断し、適応病院を選別しなければなりません。 「なんでうちに連れてきたとや(なぜこの患者さんを当院につれてこられたのでしょうか)」 そういう発言は慎まなければなりませんし、そう思うのも良くないと思います。 現場で最初に判断する救急隊に敬意を払う ことが大切。 ただ、だからといって、闇雲に 脳卒中患者は急いで搬送 と唱えても、現場から始まる脳卒中診療が、よりスピーディーに、より洗練されたものになるかといえば、そうではなくて、 具体的な対応が必要です。 それは、1症例1症例の反省とフィードバック。 医師も救命士も一緒です。 私達、脳神経内科、脳神経外科医は、搬送してくださった救急隊の皆様に、患者さんのフィードバックを行っています。 それが、次の脳卒中患者さんの対応につながり、 そして、市民のためになる と信じています。 その後の懇親会。 先日の 「精霊流し炎上事件」 や 「ゴミ屋敷、靴下グッチョリ事件」 など 現場だからこその、話。 面白かったです。 救急隊と一緒に、 長崎の脳卒中診療をより良くしていきたい という思いを強くした夜でした。

福井大学林寛之先生の講演

福井大学医学部附属病院総合診療部教授 林寛之先生のご講演を拝聴しました。 以前、救急部に所属していた時に読んだ本で、林先生が書かれていたものはすごく頭に残っていて、どんな先生なのか気になっていました。 いい機会でしたので、前から2列目でお聞きしました。 周りは研修医ばかりで、長い体を、できるだけ目立たないように折り曲げて。 思った通り、人を引き込むのが素晴らしく、2時間(!)があっという間でした。 次回、私が講演するときに、少し真似しようと思ったのは、もっとビジュアルに訴えること。 他には音も多用していらっしゃいました。 確かに、できるだけ多くの感覚に訴えたほうが、聴衆は引き込まれやすいのでしょう。 懐かしい動画もたくさん。 これは研修医わからんだろうという、 山口智子と赤井英和のビールのCM とか。 他に心に残ったのは・・・、 なんだったっけ。 研修医向けなので、救急外来でのマネージメントが主だったので、流して聞きすぎたせいかもしれません。 お恥ずかしい限り。 思い出しました、井上靖の言葉で 「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」 その言葉を林先生がお話することで、その重みはさらに意味を持つのだと思いました。 最前線で、まじめに、笑顔で、取り組むその背景にはそういう哲学があり、 自分もそうありたいと思いました。 明日から、臨床に、そして研究に、励みます。 論文も書いて、いつかこういう有名な先生に引用してもらえたら、嬉しいのかもしれません。 質問したので、金うんをもらいました。便秘な私にピッタリです。 質問した内容は、研修医指導今昔。 昔と比べて、今の研修医は、情報が多く、優秀であるものの、人前で恥をかくのが苦手。 そういうことにならないように気を配っているとのこと。 できるだけ最初はやって見せて、2回目以降にやらせる。 山本五十六さんが言っています。 前にも2回引用しています。 「やってみせ、言って聞かせて、やらせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」 研修医に脳卒中の醍醐味を教えることができているのか? 研修医,ケイショクする どうしても、期間とかの影響で、その検査などの侵襲度を考...

長距離走嫌い脳卒中内科医のロード to 熊本城マラソン

今となっては、なぜ、そういうことになったか、 はっきりとは覚えていません。 JMECCのアシスタントインストラクターとして参加した 熊本で、その懇親会で、 ある先生から 「それは熊本城マラソンに参加せんといかんよ」 と言われ、 (「それは」って、どれだったか。) 「これも縁ですから、参加せんといかんですね」 と私。 それは、理由なのかなんなのか。 これまで、長距離走は、大っ嫌いでした。 今も。 高校の時の、長距離走大会。 同級生のサッカー部の中で一番遅かった。 20人ぐらいの同級生の中で。 マラソン大会に出ている人を見たり、話を聞いたりして、 「なんで、あがんきつかことば自分からしよるとやろうか。おかしか」 と言っていたのは、尊敬の裏返し。 「あんな長距離を走りぬくなんて、自分にはできん。すごか。」 30も後半にさしかかってきて、いろいろ考えるようになってきました。 しないで後悔より、して後悔。 それが、超絶苦手な長距離走でも。 でも、やるっ、と決めてしばらくした時点で、もう後悔。 大丈夫やろか。 そういう時は、形から入ります。 気持ちを上げる、ギアから揃える。 まずは、シューズ。 脳卒中専門医試験の帰り、アシックスストア東京に行ってきました。 そこで、自分の足型を測定し、 何千円以上購入の人は無料(それ以外は2000円)の「走り方診断」をしてもらいました。 右足が小さくて、いつも困っていました。 サッカーシューズは右が余って、感じ悪いです。 右足の長さが少し短いと思っていました。(というか、どこかの靴屋で右足が少し小さい、と言われていたし)。 実は、「短い」のではなく、「薄い」のでした。 足趾基部の一番周径が大きいところが、左に比べて、少し小さかった。 確かに、これまで、足の先の自由感が、左 < 右、で困っていたのでした。 今後は厚みのある靴下で対応するなど。 もう一つ問題。 外反母趾傾向、かつ内反小趾傾向。 そのため、足先が先端に向かって細くなっていて、しっかり地面を捉えることができない。 なの...

術前ヘパリンブリッジ、実は、橋がなくても渡れてた!?

常識だと思って行っていたことに、実はしっかりした根拠がない、 ということは、一般社会の中で意外とよくあることです。 例えば・・・、 って、すぐに思い浮かばなかったので、 多分、私は、「根拠の無い常識」にとらわれて生きているんだと思います。 医療の世界では、できるだけ、ちゃんとした根拠(エビデンス)に則った医療を行いましょう。 エビデンス・ベースド・メディスン。 と言われて、久しい訳です。 おそらく1990年台から特に強調されてきたのではないでしょうか。 「ワーファリン内服中の患者さんは、手術前1週間ぐらいから入院して、ワーファリンを中止し、ヘパリンブリッジ(術前数時間までヘパリン持続投与)しましょう。」 って言ってましたし、そうしてきました。 ガイドラインにもあります。 『循環器疾患に おける抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン2009 しかし、それは、強い根拠に則ったものではありませんでした。 今回読んだ論文は、今話題の論文。 Douketis et al. 2015 NEJM Perioperative Bridging Anticoagulation in Patients with Atrial Fibrillation ヘパリンブリッジの有用性は無いかもしれないこと、 むしろ出血が増えるかもしれないこと を明らかにしました。 ランダム化比較試験。二重盲検、ヘパリン vs プラセボ 1次エンドポイント : 有効性:塞栓症(脳梗塞、一過性脳虚血発作、全身塞栓症) 安全性:大出血 2次エンドポイント 死亡、心筋梗塞、深部静脈血栓、肺塞栓、小出血 適格患者 :18歳以上、発作性または持続性心房細動、心房粗動、3カ月以上PT-INR2-3でワルファリン調節されている、 さらに、CHADS2 score >=1 (C, うっ血性心不全、左室収縮不全; H, 高血圧; A, 75歳以上; D, 糖尿病; S, 脳梗塞または一過性脳虚血発作) 除外患者 :機械弁、12週以内に塞栓症を起こした、6週以内に出血があった、Ccr < 30ml/min, 血小板10万以下、予定された手術が、心臓、脳、脊髄、の患者。 ここは注意すべきポイントです。出血リスク、塞栓...

第210回日本神経学会九州地方会 at 熊本

学会に先立って、日本神経内科学会が作成した、 神経内科を目指す医師を増やすプロモーション映像が流されました。 治せるようになった病気 今、治せない病気 医療の発展とともに、これまで治せなかった病気が治せるようになりました。 その病気の最たるものが脳卒中、とくに虚血性脳血管障害 他にも、今後の再生治療により治る病気が出てくるかもしれません。 「覚悟はあるか」 と。 進歩する医療を使って、目の前の患者さんに対応することができるか。 印象的な映像で、 10年目ぐらいの私が、 「明日から、またがんばろう」 と思ってしまいました。 がんばろう。 近日中に学会から発売予定だそうです。 買わないといけない。 タダじゃない。 です。 脳神経内科脳卒中グループから3年目の医師が発表をさせていただきました。 腕頭動脈の可動性石灰化プラークが脳血管を閉塞させると、機械的血栓回収術単独では奏功しない可能性がある かもしれないという、症例報告です。 しっかり勉強して、よくまとまった内容でした。 手前味噌ですが。 有名な先生の質問にも答えることができていました。 緊張の後ろ姿 その他にも興味深い発表がたくさんありました。 脳血管障害は午前中のセッション。3つありました。 地方会は症例報告といって、まれな病態の患者さんの発表、がほとんどです。 自分たちが経験しない症例を発表を介して、擬似経験できる 地方会は、多数例を集めたデータの発表が多い総会とは、また違ったおもしろみがあります。 日本人で英語が話せるバイリンガル。 その人が脳梗塞で失語になったら、英語から戻ってきた。 ていう症例。 リバーロキサバンの脳梗塞、脳出血、tPA静注療法についての発表が幾つかありました。 血管内治療の話。 椎骨脳底動脈に病変がある症例報告が多い気がしました。 脳幹部の症状が多彩なので、症例報告になりやすいことが理由かもしれません。 椎骨脳底動脈の病変はとても重要ですが、 とくに、血管内治療の研究の時に、椎骨脳底動脈病変は、病態が多彩故に、除外されがちです。 でも、大切だと思います。 椎骨脳底動脈の脳梗塞患者を前向きに検討していく研...

在宅診療で長崎原爆を少し考える

2015年 終戦70年であるとともに、原爆投下から70年でもあります。 私達、長崎生まれの人間は、小学生の時から原爆教育を受けてきました。 特に小学生の時に、学ぶ機会が多かったです。 私の、潜在意識には、他の県の人よりも、原爆のこと、 残っていると思います。 しかし、 直接経験した、被爆者の話、 頭に残っていないです。 たぶん、あんまり頭が良くない、私の子供の頃のpoorな想像力では、被爆者の皆様が話してくれた、その情景がありありと脳裏に浮かび上がってこなかったからなのだろうと思います。 大人になって、 被爆者の皆様の話が頭に残っていない事に気付き、 「これでいいのだろうか」 と思うことが多くなりました。 仕事柄、ご高齢の方と接することがほとんどなので、できるだけ、許可をいただければ、話を聞かせていただくようにしています。 でも、意外と生々しい記憶として話される方は少ないです。 それは、多くの方が犠牲になった出来事で、 それを生き延びた人から、お話を聞くわけですから、 必然的に、原爆の影響を大きく受けなかった場所にいたことが理由かもしれません。 しかし、その強烈な情景を経験し、話してくれる方もいらっしゃいます。 ただ、その話し方は、感情的ではなく、 あったことを、見たことを、淡々と話されました。 「いとこが黒焦げだった」 「体しかなかったけど、〇〇ちゃんだった」 爆心地から近い工場で被爆し、その後、歩いた道程を教えてもらいました。 爆心地近くは、何もなかった、と記憶されているそうです。 爆風で、全てがなくなっていたとともに、 周囲を見た記憶があまり残っていないこともあるそうで、 その証拠に 「助けて」という言葉や、 うめき声、 それは耳に残っているそうです。 梅雨があければ、夾竹桃の咲く、夏を迎えます。

第34回日本脳神経超音波学会総会

評議員をさせていただいているともあり、発表させていただくべく、 京都へ行ってまいりました。 私は、心臓エコーで捉えられる、拡張障害と脳梗塞の関係について発表させていただきました。 それはいいとして、 興味深かった発表は、大動脈プラークをMRIで評価するものでした。 別に、どうでもいいのですが、 8年前ぐらいに、私もチャレンジした臨床研究ですが、当時のMRIの能力では限界がありました。 今後の展開がとても楽しみです。 他には、大動脈プラークのソナゾイドによる造影効果の検討が発表されましたが、とてもいいディスカッションがあって、勉強になりました。 が、しかし、 日本で、ソナゾイドを使った頸部血管エコーをされて、論文報告をたくさんされている先生に後でお聞きしましたが、大動脈プラークのソナゾイド評価は現段階では不可能である可能性が高い。 とのことでした。 私達もチャレンジしようとして、できなかったので、やはりそうなのか、という感じ。 あとは、熊本のレジェンド脳卒中ドクターと、お話をさせていただき、 神社仏閣、お城めぐり の面白さ、を拝聴し、 触発され、 東寺へ。 歩いて、15分ぐらいの距離でした。 立体曼荼羅、 拝観してきました。 東寺 立体曼荼羅 何が立体なんだろう。 今日は、青と、赤のフィルムで作った、昔ドラえもんか何かの映画でもらった、紙でできたのサングラスは持参してないし、どうしよう。 ・・・・ 如来様とか菩薩様とかのいわゆる仏像が、 ばば〜んと並んでいたのでした。 リアル、立体、ね。 なんだか、圧倒的 な感じなのですが、 よくよく見ると、なんだか、こう、 それぞれの表情とか仕草が、いろいろで、おもしろかったです。 詳しいことは、詳しい人に聞いてください。 その中で、私としては、 梵天様が、スカした感じでカッコ良かったです。 梵天様、画像 やや小指を立てた感じで左手(でいいのかわかりませんが、腕が4本あるので)になんか花らしきもの(と思ったら香炉だそうです)を持ち、もう一方の左手に筆らしきもの(ともったら払子というらしいです)をもってます。 何より、がちょうみたいな鳥の上に乗る、...