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福井大学林寛之先生の講演

福井大学医学部附属病院総合診療部教授 林寛之先生のご講演を拝聴しました。

以前、救急部に所属していた時に読んだ本で、林先生が書かれていたものはすごく頭に残っていて、どんな先生なのか気になっていました。

いい機会でしたので、前から2列目でお聞きしました。

周りは研修医ばかりで、長い体を、できるだけ目立たないように折り曲げて。

思った通り、人を引き込むのが素晴らしく、2時間(!)があっという間でした。

次回、私が講演するときに、少し真似しようと思ったのは、もっとビジュアルに訴えること。

他には音も多用していらっしゃいました。

確かに、できるだけ多くの感覚に訴えたほうが、聴衆は引き込まれやすいのでしょう。

懐かしい動画もたくさん。

これは研修医わからんだろうという、

山口智子と赤井英和のビールのCM

とか。

他に心に残ったのは・・・、

なんだったっけ。

研修医向けなので、救急外来でのマネージメントが主だったので、流して聞きすぎたせいかもしれません。

お恥ずかしい限り。

思い出しました、井上靖の言葉で

「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」

その言葉を林先生がお話することで、その重みはさらに意味を持つのだと思いました。

最前線で、まじめに、笑顔で、取り組むその背景にはそういう哲学があり、

自分もそうありたいと思いました。

明日から、臨床に、そして研究に、励みます。

論文も書いて、いつかこういう有名な先生に引用してもらえたら、嬉しいのかもしれません。


質問したので、金うんをもらいました。便秘な私にピッタリです。

質問した内容は、研修医指導今昔。

昔と比べて、今の研修医は、情報が多く、優秀であるものの、人前で恥をかくのが苦手。

そういうことにならないように気を配っているとのこと。

できるだけ最初はやって見せて、2回目以降にやらせる。

山本五十六さんが言っています。

前にも2回引用しています。

「やってみせ、言って聞かせて、やらせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」


どうしても、期間とかの影響で、その検査などの侵襲度を考慮し、最初からさせることもありますが、できるだけ避けよう。

これからも、研修医とともに、私も学んで、しなやかに変化していきたいと思います。

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