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International Stroke Conference 2017 in Houston ちょっとだけレビュー。Mobile Stroke Unit

今年のISCは口演があったので、それに気持ちが持って行かれて、

はっきし言って、

他の発表があまり頭に入っていません。

発表当日は、そわそわして、気もそぞろ

発表後、だらだらして、虚脱。

それでも多少は、頭に残っていますので、ちょっとレビュー。

私の中で、今年の話題は、

1 Mobile Stroke Unitの進展。

2 教育。

とはいっても「教育」は、あまり話題にはなっていませんでしたが、ブースにシュミレーターがおいてあったのは、初めてでだったかもしれません。私が覚えていないだけかも。

特にこんな、巨大iPad的なシュミレーターがあったのは面白かったです。

NIHSS scoreをチェックしたり、

聴診したり、

さらに、おそらく、血液検査結果とか画像検査結果をチェックしたりできるのだと思います。

Body interact

いつか、取り入れることができたらいいなぁ。







Mobile Stroke Unitは、発症現場にCT搭載トラックで出動し、現場で、診察、画像、採血を行い、現場で治療を開始することができます。


なにが「MSUの進展」かというと、

造影CTが可能になったこと。
本当に有効かどうか、コストも含めて考える段階に来たこと。

というところだと思います。

造影CTが可能になったはいいけど、さらにトラックが大型化し、

もうトレーラーじゃん。

日本は

無理でしょう。

長崎の曲がりくねって狭い坂道を、それはそれは上手に運転できる長崎バスまたは長崎県営バスの運転手さんでも、

無理でしょう。

物理的に入らんし。

近くまで行って、大きな道で待つことも考えなくもないですが、

それなら多分、さっさと病院に運んだほうが早い。

なんせ、日本は狭いから。

当日聴き取った内容を一部、以下に。

Mobile stroke unit
Clinical outcome 
ドイツから
Stroke emergency mobile (STEMO)
Time to treatment analysis
STEMO vs Conventional care
早く連絡がある方がSTEMO多い。84%, severe symptoms 
最初の60分に治療をした方がいい。

Dr. Alexandrov
Houston
CT angiography on MSU
4分以内に可能。
Aortaとか蛇行がすぐにわかるのがいい。血管内治療前に。
TCD , ultrasoundもあり。
Chronic occlusionなのかすぐに判断可能。
recanalization, re-occlusionもTCDで評価可能。
 
振り向いているのがDr. Uchino。
挨拶しているのが、Dr. Hussain (Shazam)
後頭部は日本医大の青木先生
Dr. Uchino
Cleaveland 
1年間
1/3虚血
17人脳出血
1人くも膜下出血
2人硬膜下血腫
ワーファリン reversalをMSU内で可能。
出血の増大を防ぐことにつながる!

脳出血 4-6%, けいれん 7-10%
脳梗塞 -35% IV thrombolysis 多い。


Discussion
Cost effectiveness 評価は難しい。
Number needed to treatはわかっていない。
しかし、これはパラダイムシフト (劇的な変化)である、と。
循環器内科や外傷のドクターが興味を持っている。

とAlexandrov先生

キャンセルはどのくらい?

--40%ぐらい。足が折れてる、とか 

骨折・・・。

さすがに、今まで、脳卒中ホットラインを使ってきて、骨折患者はいなかった。

さすが、アメリカ。
これも、さすが、アメリカ


コメント

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