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2013年第32回日本脳神経超音波学会@徳島


脳神経領域における超音波。

これを語り合う学会です。

マニアックです。

しかし、脳血管障害において超音波検査はなくてはならないもので、とっても重要な学会だと思います。

一応、評議員の末席に名を連ねさせていただいてますし。

徳島についたのは22時30分。

日野原先生の特別講演があったので聞きたかった。

2日目。

最初のセッションは、頸動脈解離病変のこと。

内頸動脈も椎骨動脈も解離して大変な症例の報告が並びました。

臨床の現場の大変さが目に浮かびます。

「明日、朝、症状が進行してたらどうしよう。」

って思いながら帰っていたことと思います。毎夜。

検査技師さんの発表があり。非常に勉強になりました。

椎骨動脈解離をエコーで診断し、経過観察した5例。

今まで、椎骨動脈解離を最初にエコーで診断できたことはありませんでした。

医師と検査技師の違いは?

検査にかけられる時間、でしょうか?

病院により状況は違うでしょうが、私たちの施設のエコー検査枠は技師枠と脳卒中内科枠があります。

私たち医師は、急患がきたり、病棟の仕事があったりするので、メリハリをつけてやります。何もなければ5分ぐらいで終わります。

急患が来院されるとお待たせすることもあります。

技師さんは、かなり丁寧にされていると思います。

私たちの病院の技師もしっかりやっています。

もっと医師がやっている患者さんを技師にシフトしてもいいのかもしれません。

私は、内膜剥離術後の幻覚と術前にエコー所見について発表しました。

ランチョンセミナーでは、広島大学大学院 脳神経内科枠松本先生のお話を拝聴いたしました。

先生が強調されていたのは、日本人だから日本人のデータを出して、それを元に診療しなければならないということでありました。

私たち、中堅世代も、それを強く意識して、データをみんなで蓄積していければなぁと思います。

日本人は真面目なので、回収率や経過観察をコンプリートする率も高そうだから、良いデータが出せるような気がします。

がんばろ。


シンポジウム発表だったのでいただいたものです。
ジオン軍のアワダンスモビルスーツ2体。

コメント

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